愛媛県は、四国の北西地域と瀬戸内海に浮かぶ小さな島々からなる、四国地方では最も人口が多い県です。県域は3つの地域、東部の東予、中央部の中予、南西部の南予に分かれています。県庁所在地は中予地域の松山市になります。温暖で過ごしやすく、瀬戸内海&宇和海の2つの海の幸などの他、お肉にフルーツと愛媛ならではの味覚があります。また、パン屋さんが多く、塩パン発祥のお店があったりとパン好きならより楽しく研修生活を迎えられます。
愛媛県の臨床研修病院を知ろう
愛媛県には、16の魅力的な基幹型臨床研修病院があります。各病院の特徴を比較してみましょう。
知っておきたい愛媛県のデータ
愛媛県についての各種情報です。愛媛県に詳しくなれます!
面積/人口
愛媛県の面積は全国26位、日本全体の約66分の1の広さになります。また愛媛県の人口は、日本人口の約94分の1です。
面積 | 約5,676㎢ |
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人口 | 約130万人 |
人口密度 | 約229人/㎢ |
市町村の人口ランキング
順位 | 市町村 | 推計人口(人) |
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1 | 松山市(まつやまし) | 504,671 |
2 | 今治市(いまばりし) | 146,333 |
3 | 新居浜市(にいはまし) | 113,005 |
4 | 西条市(さいじょうし) | 102,008 |
5 | 四国中央市(しこくちゅうおうし) | 80,288 |
6 | 宇和島市(うわじまし) | 67,291 |
※愛媛県公式ホームページ調べ ※令和5年2月1日現在
近隣県と3つの地域
愛媛県は6つの県と隣接(陸上4県・海上2県)しています。東は香川県と徳島県、南は高知県、北はしまなみ海道で結ばれた広島県、また西は海を隔てて大分県と山口県と繋がっています。
地域としては東部の東予、中央部の中予、南西部の南予の3つに分かれ、11の市と9の町を合わせた20市町からなっています。
城下町が多く(今治、松山、大洲、宇和島)、正岡子規や夏目漱石、司馬遼太郎などの名作の舞台や題材となっており、歴史と文学の土地です。古代から伊予国として栄え、道後温泉で聖徳太子も疲れを癒したと伝えられています。東予は「工業」、中予は「経済」、南予は「農業・水産業」が盛んなエリアです。
東予 | 今治市、新居浜市、西条市、四国中央市、上島町 |
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中予 | 松山市、伊予市、東温市、久万高原町、松前町、砥部町 |
南予 | 宇和島市、八幡浜市、大洲市、西予市、内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町 |
初期臨床研修病院
東予 | ①HITO病院(四国中央市) ②愛媛労災病院(新居浜市) ③十全総合病院(新居浜市) ④住友別子病院(新居浜市) ⑤西条市立周桑病院(西条市) ⑥西条中央病院(西条市) ⑦済生会今治病院(今治市) ⑧愛媛県立今治病院(今治市) |
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中予 | ⑨愛媛大学医学部附属病院(東温市) ⑩松山赤十字病院(松山市) ⑪愛媛県立中央病院(松山市) ⑫松山市民病院(松山市) ⑬済生会松山病院(松山市) ⑭愛媛生協病院(松山市) |
南予 | ⑮市立八幡浜総合病院(八幡浜市) ⑯市立宇和島病院(宇和島市) |
臨床研修病院のある市
四国中央市
四国の交通の要所です。愛媛県の東端に位置しているので他の四国県や関西へアクセスしやすい市です。
新居浜市
東は四国中央市、西は西条市と接する東予地方の中心都市のひとつです。
西条市
「うちぬき」の水と呼ばれる良質な水がある水の都で、住みたい田舎として注目を浴びている市です。
今治市
愛媛県第2の都市でしまなみ海道、とびしま海道で繋がる島しょ部をも含めた市域になっています。松山市と隣接しています。
東温市
県内では唯一、海に面していない市です。松山市と隣接しています。人口1万人当たりの医師数が全国でも上位に入る環境です。
松山市
交通機関交通の便が良いのが松山市になります。商業施設も充実しています。多少不便な面もあるかもしれませんが、市街地なら車を持たない生活を考えることもできます。
八幡浜市
四国の西の玄関口、瀬戸内海と宇和海の2つの海に面しています。四国一の規模を誇る魚市場が有名です。
宇和島市
県西南部・南予地方の中心都市です。
気候
愛媛県は降雨量が少なく晴れが多い、穏やかな気候です。瀬戸内地域を挟む中国山地と四国山地の地理的な影響により、年間を通じて天気や湿度が安定した瀬戸内海式気候となっています。日照時間も長く、上位20位以内にランクインしている県です。地形の影響を強く受け、海沿いの地域では風が強い日もあります。
気温
年平均気温 | 17.3℃ | |
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最高平均気温 | 8月 | 29.1℃ |
最低平均気温 | 2月 | 5.2℃ |
※2022年松山市の気温 気象庁調べ
雪について
平野部ではほとんど積雪はありません。山間部で積雪があり、中予地方の山地で積雪が多くなる傾向があります。
交通
電車とバスの他、フェリーや空港もあり交通手段は多くあります。
電車での移動
松山駅~今治駅(中予から東予)は約35分、松山駅~宇和島駅(中予から南予)は約1時間20分、松山駅前駅~道後温泉駅(松山市内)は約25分といった所要時間です。 電車で四国を出る際には岡山県を経由することになります。松山駅~岡山駅へは特急しおかぜで約2時間40分です。
フェリーでの移動
八幡浜港・三崎港・松山観光港などといった港から大分県・福岡県・広島県へ繋がる航路があります。
飛行機での移動
松山市にある松山空港は、国内線と国際線が就航しています。東京・羽田空港までのフライトは約1時間20分となっており本数もあるので利用しやすいです。また、福岡空港や大阪国際空港へは約50分と短時間で行けます。国際線はアジア圏に向けての路線があります。
車での移動
高速道路利用で、松山市から四国方面(高松市・徳島市・高知市)へはおよそ2時間。中国・関西方面は、岡山市へ2時間10分、神戸市へ3時間40分の距離です。
家賃相場
愛媛県の家賃は全国的に見て安いと言われています。その為、ちょっと広めの部屋に住むことを考えることもできます。県内のエリアごとの家賃相場は次のようになっています。
都市 | 1R~1K | 1DK~2DK | 2LDK~3DK | |
東予エリア | ||||
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西条市 | 4.53万円 | 5.18万円 | 5.63万円 | |
四国中央市 | 4.24万円 | 5.05万円 | 5.17万円 | |
新居浜市 | 4.43万円 | 4.99万円 | 5.23万円 | |
今治市 | 4.28万円 | 4.71万円 | 5.34万円 | |
中予エリア | ||||
松山市 | 3.61万円 | 5.32万円 | 6.01万円 | |
東温市 | 3.74万円 | 4.85万円 | 6.90万円 | |
南予エリア | ||||
八幡浜市 | 4.61万円 | 4.67万円 | 4.91万円 | |
宇和島市 | 3.92万円 | 4.89万円 | 5.43万円 |
※不動産情報サイトでシーメックが家賃相場を調査したデータです。
食事
愛媛県ならではの食べ物を紹介します。イメージとしてあるのは、みかん等の柑橘類と瀬戸内の魚介類でしょうか。柑橘類と魚介類とともに、地元で親しまれているグルメを他にもいくつかあげていきます。
- かんきつ:温州みかん、伊予柑など一年を通じてさまざまな品種のかんきつが味わえます。
- 鯛めし:北条鯛めし、宇和島鯛めしに代表される2種類(炊き込みと刺身)があります。どちらが好みか食べ比べてみると良いかも。
- 鯛そうめん:鯛を一尾まるごと姿煮にしたものを、ゆでた素麺と一緒に大皿に盛りつけ、鯛の煮汁をつけ汁もしくはかけ汁として食べます。カラフルな5色の素麺を用いることが多く、見た目にも美しいです。
- 今治焼き鳥:串に刺さっていない焼き鳥で、鳥皮を鉄板で焼いたものです。
- 塩パン:八幡浜市の「パン・メゾン」が発祥の店。バターを生地に練りこむのではなく、そのまま生地で巻き込んで焼き上げます。おいしい。爆発的ヒット商品。
- じゃこ天:海が近く新鮮な魚が獲れる愛媛県の代表的な食べ物。そのまま食べてももちろんおいしいですが、愛媛県民はうどんやちらし寿司、煮物、鍋物、炒め物にも使用されます。
- 松山鮓:瀬戸内の食材を散りばめたバラ寿司です。小魚で出汁をとった甘めの合わせ酢で作られます。
- 八幡浜ちゃんぽん:長崎ちゃんぽんと異なり、八幡浜ちゃんぽんは鶏ガラベースなのが特徴です。
愛媛で食べておきたいものの参考にしていただけたら幸いです。
有名スポット・レジャー
自然に囲まれており山・川・海へアクセス良く行くことができる他、歴史的建造物が多く文化や歴史を楽しめるのが愛媛県です。
- 道後温泉:日本三古湯の一つとして知られる温泉です。全国的にも珍しい無加温・無加水の源泉かけ流しの温泉です。
- 松山市内の温泉施設:市内には道後温泉の他にもいくつもの温泉施設があり、日常的に温泉が利用できます。
- サウナ:伊予の湯治場 喜助の湯は全国人気サウナランキング1位※に選ばれた四国サウナの聖地です。JR松山駅より徒歩約1分のところにあります。※ニフティ温泉によるユーザー投票結果
- 四国カルスト:絶好のドライブ&ツーリングルートです。壮大な景色が楽しめるキャンプ場も人気です。
- しまなみ海道:日本で初めての海峡を横断できるサイクリングロードがあります。自然美溢れる景色を楽しめます。
- 愛媛の城:松山城や宇和島城、今治城、大洲城といった知る人ぞ知るお城が存在しています。
- JR下灘駅:駅から見る海と空が目の前に広がる絶景スポットです。
- スキー場:県内には3つのスキー場があります。愛媛の南側にある四国山地は、標高が高いのでよい雪が積もります。
- お遍路:四国遍路で最多の40番札所~65番札所の26ヶ寺が点在しています。
県民性
北は瀬戸内海に面し、南は石鎚山と自然に守られた土地で生まれ育った愛媛県民は、穏やかでのんびりした人が多いと言われています。
また、東予・中予・南予と分かれる地域で少しずつ違った性格を持ちます。
東予地域は、関西に近く古くから交流が盛んだったので、商人気質があり流行に敏感な一面があります。
中予地域は、愛媛県の中央に属し城下町であったので、温和で争いを好まない文人肌が多いのが特徴です。
南予地域は、農業・漁業が盛んな土地柄と温暖な気候による南国気質から、働き者で陽気な人柄が特徴です。
四国は瀬戸大橋の開通まで離島だったため、古くから変わらない県民性がありましたが、徐々に変化もしています。
医療圏や医療事情
愛媛県の医療は、宇摩医療圏(四国中央市)、新居浜・西条医療圏、今治医療圏、松山医療圏(松山市・伊予市・東温市など)、八幡浜・大洲医療圏、宇和島医療圏からなっています。
愛媛県の特徴として、全国平均を大きく上回る病床と看護師、全国平均の病院勤務医、全身麻酔は平均以下といったとことがあげられます。松山と宇和島を除く医療圏は急性期症例の地域完結率が非常に低く、松山医療圏への依存度が高くなっています。宇和島は地方としては充実している医療圏です。極度な医師不足医療圏はないですが地域によっては医師不足により、へき地医療や救急医療の提供が困難になっているほか、小児科や分娩に対応する産科が不足しています。
こんな愛媛県で初期研修医時代を過ごしてみませんか。