転職事例

専攻医の転科・中断から“後悔のない再出発” 形成外科から腎臓内科へのキャリアチェンジ|MEC Stationの転職事例

20代男性腎臓内科専攻医

転職を考えた時期ときっかけを教えてください

自分だけ取り残されている、執刀のチャンスがない現状に焦りが強くなる

形成外科の専攻医として母校のA大学病院に残ったもの、早くも進路に疑問と焦りを覚えるようになりました。
A大学病院の形成外科では、オペは基本的に上級医が優先。専攻医1年目の私は、ほとんど執刀のチャンスが得られませんでした。他科に進んだ同期が、次々と手技やオペ経験を積んで成長していくのを横目に、「自分だけが取り残されている」という焦りが日に日に強くなっていきました。

連日の長時間勤務で疲弊し、将来を思い描けなくなった

手術は任せてもらえない一方で、雑務は多く、連日の長時間勤務です。形成外科に憧れて選んだはずの進路でしたが、心身ともに疲弊していく中で、このまま医局に残り、形成外科医として歩んでいく将来像がどうしても描けなくなっていきました。
そこで、一度立ち止まり、「どこで、どんな医療を続けていきたいのか」を真剣に考え直すようになったのです。

進路の選択肢が少ないことでキャリアの不安が増す

専攻医2年目に入る頃には、形成外科に対する情熱が薄れ、同時に将来への不安が強くなっていきました。というのも、形成外科医のキャリアは、内科と比べて進路の選択肢が少ないと感じていたためです。美容外科にシフトするか、開業を目指す道もあるとはいえ、私にとっては現実味がなく、大学病院に残るか、特定の関連病院を転々とする働き方しか見えてきませんでした。
もちろん、それは形成外科の道に入る前から理解していたことでした。しかしいざその立場になってみると、自分の将来像としてしっくりこず、違和感は徐々に大きくなっていったのです。

転科を検討し始め、“腎臓内科”の魅力を思い出す

私は、初期研修で腎臓内科をローテートした際に、腎生検やシャント形成といった手技に強い魅力を覚えました。その手仕事に惹かれたのです。
形成外科に違和感を持つと同時に、その思い出がよみがえり、腎臓内科への興味がわいていました。外科系から内科系への転科は簡単な決断ではありませんが、自分に本当に合った医療を考えた結果、この道が最も自然だと感じました。

「自分の手先で患者さんを救いたい」その初心をつらぬく覚悟を決める

初期研修医時代、「自分の手先で患者さんを救いたい」。そんな実感が得られる診療科に魅力を感じ、形成外科を選びました。専攻医2年目にして、腎臓内科の転科を検討する理由もまさにそこにありました。
それに、腎臓内科では、慢性期から急性期、さらには在宅医療に至るまで、患者さんのさまざまな段階に関与できる幅広さにも可能性を感じました。
そのような流れで、専攻医2年目の早い時期、新天地で自分を試す価値があると判断し、腎臓内科への転科を決めたのです。

メックステーションを選んだきっかけを教えてください

“わけあり専攻医”も熱心に支援する姿勢

専攻医の転科は “わけあり”とみなされるようで、転職サービスでは対応が後回しの印象を受けることもありました。そもそも求人すら満足にもらえないケースもあって、「中断者は扱わない」といった空気を感じたのも事実です。
その一方で、『メックステーション』は、初期研修医の専門研修プログラム探しや医学生のマッチング支援など、若手医師に対するサポートに力を入れている印象がありました。
私自身、医師国家試験対策でお世話になったメックグループの信頼もあったため、登録してみることにしたのです。

メックステーションのキャリア相談を利用しましたか

「今すぐ伝えないことをお勧めします」転科前に知るべき“中断リスク”とは

キャリア相談では、まず「現状、ご不満があって大変かと存じますが、形成外科専門研修の中断は、周囲に相談したり、伝えたりしないことをお勧めします」とのアドバイスがありました。そのように話してくれたのは、『メックステーションの』専門研修プログラムに精通したコンサルタントでした。
その担当コンサルタントによれば、「中断を伝えた途端、A大学病院にいられなくなる可能性が高くなります。そうなると翌年までアルバイトでつなぐことになり、想像以上に大変な状況に陥ることかもしれません」とのことを教えてくれました。

実例を交えた“中断者の苦労”で進路を慎重に検討できた

実際、過去の中断者の事例を交えて、アルバイト生活の実情や採用への影響について具体的に説明してくれたことで、自分の判断材料として非常に参考になりました。
その話を受けて、私は中断のタイミングや伝え方について改めて慎重に考えるようになりました。

内科のシーリングと手技を積める環境の両立を見据えた提案

担当コンサルタントからは、「内科は東京都内だと、シーリング(地域や診療科ごとに設けられた専攻医の採用上限)の影響を受ける可能性があります。首都圏までエリアを広げて、腎臓内科専門研修プログラムを探してみましょう」と、私の希望や状況を踏まえた上でアドバイスしてくれました。
さらに、「K先生のご希望である“着実に手技を積める環境”を考慮すると、毎年専攻医を受け入れ、しっかりと教育体制が動いている腎臓内科のプログラムを選ぶようにしたいですね」と、具体的な条件にも言及がありました。

「医局に入らない」「中断者の採用実績あり」入職後の働きやすさも考慮した心強い提案

また、「医局に属さずに専攻医として勤務できるかといった点や、中断者の採用実績の有無も重要となりそうです。そうした希望条件を満たす病院を軸に探ってみます」と、転科後の働きやすさを見据えた提案をしてくれました。
進路に迷いがあった私にとって、こうした的確な視点と方針提示は非常に心強いものでした。

「年収500→1000万」市中病院・内科専攻医の処遇が転科を後押し

キャリア相談で印象的だったのは、市中病院の内科専攻医の処遇についての説明でした。もともと大学病院の形成外科では年収500万円程度だった私に対し、「市中病院の内科であれば、専攻医1年目から1000万円程度の求人もあります」と、担当コンサルタントが相場を教えてくれたのです。
あらためて「こんなに違うのか」と感じたことをよく覚えています。転科による収入面の変化が現実味を帯びたことで、キャリア選択に対する迷いがひとつ減ったように思いました。
最後に、担当コンサルタントから「すでに、プログラムにいくつか心当たりがありますが、もう少し探してみるので、求人の詳細はしばらくお待ちください」と言われ、キャリア相談を終えました。

メックステーションの求人の質や量はいかがでしたか

“中断者歓迎” “年収アップ” たった1週間で理想的な求人が届いた

キャリア相談から1週間ほどで、求人が届きました。その中で紹介された病院のひとつが、W病院です。W病院は、中断歴のある専攻医も歓迎ムードらしく、実際、過去に中断者の紹介実績があるとのことでした。
加えて、腎臓内科がアクティブで、毎年専攻医が在籍していること、手技の機会が豊富であることも魅力でした。さらに大学病院時代より収入が上がる見込みで、すぐに見学を希望しました。

応募から転職決定までのサポートはいかがでしたか

見学で教育体制が整い、中断者も受け入れてくれる雰囲気だとわかる

W病院を見学すると、腎臓内科をはじめ、各年次の専攻医が各科バランスよく在籍しており、教育体制が整っている点が印象的でした。指導医との距離も近く、職場全体に穏やかな空気が流れていたことも記憶に残っています。中断歴のある自分にも、偏見なく受け入れられそうな雰囲気を感じました。

コンサルタントと一緒に面接対策

見学後、すぐにW病院の面接を希望。数週間後に面接が決まりました。
転科という事情から、志望動機の表現に不安を感じていたため、担当コンサルタントに相談しました。中断理由や腎臓内科に関心を持った経緯を一緒に整理してもらえ、安心して選考に臨めました。

「転科理由」を前向きに伝えるための徹底サポート

面接に向けては、“どうして形成外科から腎臓内科へ転じたいのか”。いかにしてポジティブに説明するかがポイントでした。「自分のやりたい医療を再考したうえでの選択」を軸に、一緒に整理しました。
このプロセスでは、『メックステーション』担当コンサルタントが「採用側が気にする点」や「過去に通過した類似事例」などを踏まえ、時間をかけて対策を講じました。そのおかげで、自分の考えをきちんと話せるようになり、準備万端で面接に臨めました。
結果として、専門研修プログラムの1次募集で採用が決まり、翌年から新たな職場で再スタートを切ることができたのです。

転職後の満足度はいかがでしょうか

腎臓内科専攻医として手技と臨床に集中できる毎日

現在はW病院の腎臓内科専攻医として勤務しています。大学病院時代は雑用が多く、オペに入る機会が限られていましたが、現在は丁寧な教育のもと、臨床経験を積んでいます。手技も段階を踏んで、徐々に携われるようになっています。

専攻医が豊富で過度な負担はない環境

W病院には、内科の専攻医が一定数いることもあって、過度な負担を強いられません。判断を求められる場面では、段階に応じて責任を持って任せてもらえるため、着実にスキルを積み上げている実感があります。
雑務に追われる感覚から解放され、「自分が医師として機能している」と思える毎日を送れるようになったのは、大きな変化でした。

年上専攻医となるも、院内の雰囲気は良好で馴染んで働けている

年次的に私は同期専攻医の中ではやや年上にあたりますが、それを意識せずに働ける雰囲気があり、転科後のギャップを感じることなく馴染めました。中断歴の先入観もなく、取り組み方を見て評価してくれる環境だと感じています。
院内の雰囲気も良好で、他科との垣根が低いため、気軽に相談できます。専攻医同士の距離感も程よく、年齢やキャリアに関係なく、フラットにコミュニケーションが取れるのもありがたい点です。
今の環境に対して後悔はなく、「この選択でよかった」と納得しながら日々の業務に取り組めています。

担当コンサルタントの一言

K先生のように、柔軟な選択をされる先生からの相談もよくお受けします。「医局を離れたい」「専門を見直したい」といったキャリアチェンジを考える専攻医の先生方も、積極的に支援しています。
今回のように、転科や専門研修の中断といった背景があっても、しっかりとした情報と方針をもとに再出発することは十分可能です。リアルな情報と前向きな提案をもとに、それぞれの先生のキャリアにとって、最適な一手を一緒に考えていきたいと思っています。

相談を希望される方は、
MEC Stationへご登録をお願いします

MEC Station の登録は
こちら (無料)