専攻医インタビュー

【埼玉/埼玉石心会病院→外科(消化器)専攻医インタビュー】2024年初年度プログラム入職の女性医師に聞いた選んだ理由と魅力

年間手術件数952件・
化学療法件数のべ3765件の外科

私がお答えします

【 野村 聡子(のむら さとこ) 医師 】
出身地:埼玉県
卒業大学:鳥取大学医学部
2022年 埼玉石心会病院(埼玉県)初期研修
2024年 埼玉石心会病院 外科(消化器)専攻医

「生まれ育った埼玉県を何とかしたい!」

埼玉石心会病院を選んだ理由は?初期研修後に他院を検討した?

── 初期研修から埼玉石心会病院にいらっしゃいますね。マッチング当時、病院探しで大切にしていたことを教えてください

野村医師: 私は埼玉県で生まれ育ち、鳥取大学に進学。生まれ育った埼玉県では、医師が足りてないことが問題視され続けています。「私も一人の医師として、埼玉県の力になりたい」とマッチング当時は、そんな思いを持っていました。そのこともあって、埼玉の病院を中心にいくつか見学しました。

── マッチング前にはいくつくらいの病院を見学しましたか

野村医師: マッチング前は、救急と外科をバリバリやりたいと思っていましたので、それを軸にしていました。実際見学したのは、埼玉石心会病院を含めて市中病院を4~5病院ほどです。

── 埼玉石心会病院を見学してどのように感じましたか

野村医師: 第一印象は「キレイな病院だな」ということ。見学時、偶然にも私と同じ外科を目指している研修医1年目の女性医師と会話した中で、当時埼玉石心会病院には外科専門研修プログラムがなく、先輩は、「この病院で外科の専攻医になれたらいいんだけどね」と言っていたことを今でも覚えています。

院内レストランにはテラス席があって充実

── 研修医から専攻医に上がる際は、他院を検討しましたか

野村医師: 外科と救急の第一線で働いてみたいこともあって、全国的に有名な湘南鎌倉総合病院を見学に行きました。実際に見学したところ、現場は想像を上回るものでした。「やってみたいな!」と強く惹かれはしたものの、当時の私は結婚したばかりで生活環境を大きく変えることに若干の悩みがあったのです。当院も救急科、外科ともに非常にハイレベル。結局は、研修時代から慣れ親しんだ当院に残ることにしました。

── なぜ外科に興味を持ったのでしょうか

野村医師: 大学時代の実習までさかのぼります。外科を学んでいた際、「これは夢中になれそう!」と、外科医の道を進みたい気持ちが高まりました。
しかし、学生のときから少しぶれがあって、研修医2年目の夏頃に内科と外科で迷うようになっていたのです。消化器系や循環器系など、臓器で迷う先生はよくいますが、外科と内科で迷う研修医は少ないかもしれませんね。どうやら私は、医療に関することなら、何にでものめりこんで興味を持つタイプ。研修医時代のローテートであちこちを回っていたら、「内科のこの手技はおもしろそう」「外科の手術ももっとやってみたい」という心境になっていました。それで内科と外科どちらにしようかと考えるようになっていたのです。

── 埼玉石心会病院の外科専門研修プログラムを選んだ決め手はなんでしょうか

野村医師: 私が専攻医になる年度から、当院にも外科専門研修プログラムができることを知りました。もし私が外科の専攻医になれば、私が初代。指導医や事務の方と一緒にプログラムをつくり上げられます。それに、消化器系の臓器の機序をもっと知りたいとも常々思っていたので、外科の専攻医になること決めました。

動画を用いつつ、外科手術の指導を受けている様子

── 立場が研修医から専攻医になって、どのような点が大きく変わったように思いますか

野村医師: 執刀医として手術をする件数が増えました。虫垂炎は、専攻医1年目の4月から執刀医をさせてもらっています。量も質も豊富に手術をできてはいますが、その分、手術の責任は増しています。
ただ、当院では医師の負担を減らす配慮もあります。その取り組みの一つとして、事務作業は事務担当者にわたせるようになっています。術前、術後の事務作業に時間を取られないので、効率よく医療に関する知識を深められています。

外科専門研修プログラムの内容は?症例は多い?

── 埼玉石心会病院にはERがあって充実していますが、救急との連携はどのようにしているでしょうか

野村医師: 週1日、外科の救急当番を務めます。救急当番時、消化器外科が担当の患者さんが来たら、救急科から相談が入ります。2023年度の外科の手術は900件以上。そのうち約200件が緊急手術となっています。なので、救急科のみなさんからは、頻繁にコンサルが入ります。救急系の症例にも事欠きません。

── 手術の数はいかがでしょうか

野村医師: 平均するとだいたい1日あたり2件ほど手術に入ります。1件は執刀医、もう1件は第1もしくは2助手やカメラ持ちなどで手術に入らせてもらっています。
虫垂炎に関しては、1年目の9月現在までに、30件ほど執刀医を任せてもらっています。その他、大腸がんは2件の執刀医を経験しており胆嚢炎、鼠径ヘルニアは第1助手を務めることもあります。1年目から手術は当たり前となっていて、経験は申し分ありません。
ちなみに手術だけでなく、抗がん剤治療などの化学療法もすでに経験しています。

腹腔鏡手術をする野村医師

── 外来は週何日入っていますか

野村医師: 外科の専門外来には、まだ入っていませんが、週1回半日だけ術後の方をフォローする外来には入っています。この半日では、5人ほど診ています。現在は、一人でこちらのフォローの外来にあたっています。外来中、もし何か困りごとがあれば、指導医の先生にいつでも電話で聞けるバックアップ体制が整っています。

── 外科専門研修プログラムの予定を教えてください

野村医師: 私が初代なので、上の先生方や事務の方と相談することで、比較的希望を聞いてもらえそうです。2年目は手術をさらに磨くため、国立国際医療研究センター病院に行こうと思っています。他にもプログラムの連携施設候補としては、川崎幸病院や埼玉医科大学総合医療センターなどに行けるようになっています。

指導体制と職場の雰囲気は?

── 上級医、指導医の先生方の指導体制はどのようになっていますか

野村医師: 外科はチーム制となっています。1チームあたり医師が5人で、2チームあります。各チームはできるだけバランスをとるため、医師歴ごとに先生を振り分けて組織。私のチームには、指導医が3名います。何か困ったら、チーム内の指導医に相談してます。

── 外科の雰囲気はいかがでしょうか

野村医師: 私以外は男性の先生ですが、みなさんやさしくて、楽しく過ごせています。現在は国立国際医療研究センター病院から2年目の専攻医が研修に来ています。同世代の先生がいるのはありがたいですね。
退勤後に科内の先生方と食事に行くなど、コミュニケーションは良好です。

── コメディカルの方との距離感や雰囲気はいかがでしょうか

野村医師: 看護師さんや技師さんとはよく会話しています。手術が多い病院なので、日々を通してチームワークを築くような環境ですね。

── 消化器外科は消化器内科と連携が必須だと思いますが、いかがでしょうか

野村医師: 大腸など、消化器系の患者さんに関しては、消化器外科と消化器内科が協力することは多いです。「この患者さんの検査はどうしますか」「外科で先に手術をしたほうがいいですか」など頻繁にやり取りしています。消化器外科の先生たちは、「消化器内科との合同カンファレンスがあるといいかもね」と話すこともあります。しかし、現状はすごく風通しがよく、その都度相談できているので、大きくは困っていないと思います。

1日のスケジュールは?当直は月何回?

── 1日の勤務スケジュールを教えてください

野村医師: 週3日は朝のカンファレンスがあるので、その日の流れを紹介します。

ある1日の流れ
7:30 病院到着、病棟管理
8:00 外科カンファレンス
9:15 オペ
12:00 昼食
17:00 オペ、回診
17:00~19:00 病棟業務、退勤

朝の外科カンファレンス

── 退勤時間はいかがでしょうか

野村医師: オペがスムーズに終われば17時台に退勤しています。振り返りの勉強や翌日の準備などが必要な日は、残ることもあります。

── 夜間オンコールはありますか

野村医師: ファースト、セカンドの2人体制でオンコール当番を回します。だいたい週1日はいずれかにあたります。オンコールの仕組みとしては、まずファーストの先生のところに救急科や当直医から連絡が入ります。もしオペが必要となれば、セカンドも呼ばれ、ファーストと一緒に対応するような流れです。

── 当直は月に何回ありますか

野村医師: 月2回です。

── 当直明けの退勤時間はいかがでしょうか

野村医師: 当院の当直は日勤後、翌日17時まで。基本的には寝当直となっているので、当直明けもそのまま通常勤務をします。しかし消化器系の救急件数がひっきりなしにやってくることではほとんどないので、毎回ベッドに入れています。肉体的な負担はそこまで気にならないですね。まれに眠れない当直があれば、明けに「ドンマイ~」みたいな感じで励ましあっています。

── 当直は何名体制でしょうか

野村医師: 専攻医1年目から1人で当直をします。私たち専攻医が当直の場合は、オンコールのファーストも兼任。もし手術や相談事があれば、セカンドに入っている上級医にお願いして対処する体制となっています。

── 土日出勤について詳細を教えてください

野村医師: 土曜日は朝7時30分に出勤して半日勤務をします。12時30分までオペか病棟管理をします。

オンコール・休日の回数は?病院周辺は過ごしやすい?

── 休日はどのように過ごしていますか

野村医師: 私はジムで汗を流したり、ランニングをしたり、体を動かすようにしています。

── 周辺の生活環境としてはいかがでしょうか

野村医師: 病院近くに住んでいるのですが、近くにアウトレットがあり、新宿や池袋にも行きやすいため不便は感じません。通勤の道のりを楽しんでいて、自転車や自家用車を使うこともあれば、ランニングで往復することもあります。このあたりは走っても気持ちいい環境ですよ。

埼玉石心会病院の魅力と長所

── 専門研修プログラムを通してあらためて感じた埼玉石心会病院の長所はどこでしょうか

野村医師: 当院外科の魅力は、専攻医1年目から手術をしっかり経験できるところでしょうか。外科では、年間900件以上の手術実績があります。悪性腫瘍、胆嚢炎などの症例も回ってきます。それに、現在は2次救急ですが、3次救急を目指していることもあって、今後救急の件数が増えるかもしれません。そのような環境で経験を積めるところが魅力だと思います。

自ら執刀している野村医師

── 専門研修プログラム修了後の展望を教えてください

野村医師: まだはっきりとは決まっていません。漠然としています。個人的な話にはなってしまいますが、私の夫は自衛官をしています。「医局に入ると生活場所や環境が大きく変わるかもしれない……」と考えています。
当院外科は忙しいタイミングもありますが、私生活の時間をしっかり取れます。自分の生活のことも踏まえて、修了後のことをじっくり考えたいと思っています。

── 最後に埼玉石心会病院を検討している後輩に向けてアドバイスをお願いします

野村医師: まずは1度見学に来ていただきたいと思います。私のように外科と救急に興味がある医師は、ぜひ一度見学でお会いしたいですね。

―― 野村医師、ありがとうございました。

専攻医・シニアレジデント研修時の処遇

外科募集人員
3名
勤務時間(定時)
平日 8:30~17:00
土曜 8:30~12:30
当直
週1回、原則病棟当直(月2~4回)。
翌日明け休みあり
給与
専攻医1年次:
月給 634,040円/年収 8,326,560円
専攻医2年次:
月給 787,380円/年収 10,209,320円
専攻医3年次:
月給 802,230円/年収 10,417,220円

手当:日当直手当を別途支給。
賞与:年2回(夏季・冬季)。
※月給は当院社宅規定による賃料補助制度を利用した場合の金額。
※年収は上記月給に賞与を加えた金額。

 

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