専門研修情報

形成外科専門医|外見の修復と再建に特化した形成医療

形成外科専門医は、外傷や先天性異常、腫瘍などにより生じた身体の変形や欠損に対して、再建や修復手術を行う医師です。機能回復を図るだけでなく、見た目の改善にも配慮し、患者の生活の質を向上させることを目指します。さらに、皮膚移植や組織再建、やけど治療など幅広い手技を駆使し、美容的・機能的な両面からサポートします。

日本形成外科学会と形成外科専門医

日本形成外科学会の会員数は約5千人に上り、形成外科領域における知識と技術の向上を図る重要な役割を果たしています。形成外科専門医は、高度な再建や修復手術の技術を身につけ、患者の機能と外観の改善に貢献している医師になります。
専攻医として、4年の専門医研修を受け日本形成外科学会が年1回実施する試験に合格した医師に与えられます。

都道府県別の専攻医プログラム採用人数(2024年度)

2024年度の形成外科専攻医プログラムの採用人数は、全国合計で226人となっています。このうち、医師の地域偏在を防ぐために、シーリング制度が適用されたエリアは4都道府県でした。

地域 採用数 シーリング対象
北海道5
青森県0
岩手県4
宮城県1
秋田県
山形県2
福島県1
茨城県5
栃木県6
群馬県2
埼玉県14
千葉県12
地域 採用数 シーリング対象
東京都41
神奈川県25
新潟県2
富山県4
石川県1
福井県2
山梨県1
長野県2
岐阜県2
静岡県6
愛知県10
三重県1
地域 採用数 シーリング対象
滋賀県0
京都府9
大阪府17
兵庫県12
奈良県3
和歌山県2
鳥取県2
島根県2
岡山県3
広島県4
山口県0
徳島県1
地域 採用数 シーリング対象
香川県1
愛媛県0
高知県0
福岡県7
佐賀県0
長崎県2
熊本県4
大分県2
宮崎県0
鹿児島県2
沖縄県4
合計2264

※「-」は、都道府県に該当領域の研修プログラムが存在いたしません。

プログラム基幹型の病院数

  • 111件(2024年2月現在)

形成外科専門医|試験情報

形成外科専門医 形成外科専門医は、外傷や先天性の異常、病気による変形などに対する再建や修復手術を行い、機能回復や美容の改善を目指す医師です。
試験日程/試験会場出願期間 最新情報は学会ホームページをご確認ください。

【2025年試験情報】
試験日程:≪筆記試験≫2025年1月9日(木)予定
≪口頭試問≫2025年1月10日(金)予定
試験会場:AP渋谷道玄坂 予定
出願期間:2024年9月18日(水)〜2024年10月31日(木)【消印有効】
[ただし,事務局に持参して提出する場合は2024年10月31 日(木)17時必着です]
受験料 審査料 50,000円(資格審査料 30,000円を含む)
合否発表 学会ホームページをご確認ください。
合格率 89.6%
直近の合格率 2022年:92.5%
2021年:89.9%
2020年:86.5%
受験者数 2022年:162人
2021年:172人
2020年:181人
合格者数 2022年:148人
2021年:151人
2020年:154人
学会名 日本形成外科学会
学会URL https://jsprs.or.jp/
学会員数 5,620人
学会認定専門医数 767人
機関認定専門医数 2,338人
更新制度 ※詳しくは学会ホームページをご確認ください。

※出典・参考サイト

専門研修FAQ|形成外科専門医に聞きました

2023年度形成外科専門医取得  男性医師からのメッセージ

診療科に向いている人はどんな人だと思いますか?

形成外科は、健常な方のキズを綺麗に治す、あるいは美容外科のようにより美しくすることがメインと思われがちですが、高齢者の褥瘡や糖尿病患者、透析患者などの治りにくいキズを治すプロでもあります。キズに興味のある人は向いているかもしれません。

診療科の働きやすさについて

形成外科は、分野が非常に幅広いのが特徴で、働き方は人それぞれです。熱傷や感染症(足潰瘍やフルニエ壊疽など)をみる場合は昼夜問わず緊急対応を迫られることがあります。予定手術を主に行うスタイルであればそこまで多忙ではないと思います。ただし、他科再建(耳鼻科や口腔外科などが腫瘍を摘出したあとの組織再建)をメインに行う場合は10時間以上の手術が多く、しはしば深夜までかかります。一方、美容外科やレーザー治療を本業にする場合は日中の勤務がほとんどでしょう。

重要視される知識やスキルを教えてください

形成外科は頭から爪先まで扱いますし、皮膚皮下組織のみならず、筋肉や腱、骨、神経、血管を切ったり吻合したりします。肝動脈再建を消化器外科に依頼されたり、顔面神経再建を耳鼻咽喉科にお願いされることもあります。外科中の外科と言うべきで、他の外科系診療科に負けない卓越した技術が求められ、必ず結果をださなければならないプレッシャーがつきまといます。解剖学の知識が最重要ですが、血流やリンパ流を把握することも大切です。また、他科とコラボレーションする機会が多く、円滑なコミュニケーション能力は不可欠です。

専門医取得のための勉強方法・対策

使用した教材は?

形成外科学会ホームページの問題集。
おそらく形成外科の専門医試験は内科や皮膚科などと大きく異なります。専門医試験(筆記試験)は、1周すれば9割、2周すれば92~93%くらいとれるような簡単なものです。むしろ、10症例の書類が準備するのにたいへんで、ここで大きな差がつきます。日々の診療、臨床写真を大切にしましょう。

実際の症例登録やレポートの対策で工夫したことは?

4年間の専門医期間中に、10症例候補を随時ためていったのが良かったです。必要となる臨床写真や画像は、過去の先輩方にならって初めから把握しておくことをおすすめします。後になって、術「前」のCTを取ることは不可能ですから。筆記試験は簡単で差がつかないため、書類を入念に作るのが大切になります。
形成外科の専門医試験は、ほとんど不合格にならない簡単な試験の部類に入ると思います。ただ、何度も書いている通り、書類の不備で減点されたり、書類の段階で不合格となり受験資格がなくなる人がわずかにいます。毎年だされる試験の告示にきちんと目を通すことが大切です。

専門医試験に向け、後進の医師へアドバイス

10症例はたしかに重要ですが、どんな患者さんも貴重な経験を与えてくれるかけがえのない機会と捉え、きめ細かい診療を行うことが、とりもなおさず専門医試験の対策になると思います。試験官は教授クラスが多いですから、付け焼き刃の知識では口頭試問で見透かされます。毎日の診療を大切にしましょう。


基本領域の専門医

専門医取得サポートと取得後の転職・キャリア相談

専門医資格取得後のキャリア選択:専門医資格を取得すると、キャリアの選択肢が大きく広がります。臨床の第一線で専門医として活躍するだけでなく、研究や教育の分野での活動、病院経営への参画も可能です。どの道を選ぶにせよ、自分の目標やライフステージに合ったキャリアプランを立てることが重要です。
専門医としての経験やスキルを最大限に活かすために転職を検討する医師も少なくありません。専門的な転職サポートやキャリア相談の利用が効果的です。

専門医資格を活かしたキャリアのご相談はシーメックへ

転職相談サービスでは、専門医資格を持つ医師に特化したサポートを提供いたします。一般的な転職サービスとは異なり、医療業界のトレンドや病院のニーズ、さらには特定の専門領域に強い求人情報を提供するなど、医師のキャリアに深く根ざした支援を行います。
専門医資格取得後の転職やキャリアチェンジは、個人だけで進めるよりも専門的なサポートを活用することで自分の市場価値を把握しやすくなり、スムーズなキャリア移行が可能です。

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主なサポート内容

  • 求人情報の提供:専門医として活躍できる病院やクリニックの求人情報を提供。自分の専門分野に合ったポジションを見つけやすくなります。
  • コンサルタントによる個別相談:希望やライフステージに合わせたアドバイスを行います。病院の選び方、職場環境の確認、勤務条件の交渉方法などもサポートします。
  • 面接対策や履歴書の添削:転職活動に欠かせない履歴書や職務経歴書の作成を手伝い、面接の練習や対策も必要に応じて実施。自分の強みを効果的にアピールできるようサポートします。
  • ライフイベントに対応した柔軟なキャリアプラン:出産や育児、介護といったライフイベントに柔軟に対応できるキャリアパスや勤務形態の提案も行います。

専門医取得サポート教材

動画学習サイト「ドクターズスタディ(ドクスタ)」では、専門医取得を目指す医師に最適なコンテンツを取り揃えています。効果的な教材で知識を深め、専門医試験合格を目指しましょう。あなたの学習をサポートするために、ぜひご利用ください。

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