専門研修情報

救急科専門医|24時間体制、迅速で正確な救急対応で命を守る医療

救急科専門医は、急性の病気やけがに対して迅速な診断・治療を行い、患者の生命を救うために緊急医療の最前線で活動する医師です。交通事故や心筋梗塞などの重篤な緊急事態において、救命処置や応急治療を駆使し、患者の生命維持や回復を図ります。24時間体制で多岐にわたる緊急事例に対応し、重症患者の安定化や搬送に関わる重要な役割も担っています。

日本救急医学会と救急科専門医

日本救急医学会の会員数は約1万人に上り、救急医療の質の向上と普及に重要な役割を果たしています。救急科専門医は、緊急医療の現場で急性期の病気や外傷に迅速に対応できるよう訓練された医師になります。
専攻医として、最低3年(医療機関によって異なるが一般的に3~5年程度)の専門医研修を受け、日本救急医学会が年1回実施する試験に合格した医師に与えられます。

都道府県別の専攻医プログラム採用人数(2024年度)

2024年度の救急科専攻医プログラムの採用人数は、全国合計で472人となっています。シーリング対象外の診療科です。

地域 採用数 シーリング対象
北海道14シーリング対象外
青森県5
岩手県1
宮城県11
秋田県0
山形県3
福島県7
茨城県4
栃木県9
群馬県7
埼玉県15
千葉県37
地域 採用数 シーリング対象
東京都85シーリング対象外
神奈川県44
新潟県6
富山県4
石川県2
福井県2
山梨県2
長野県4
岐阜県5
静岡県8
愛知県17
三重県2
地域 採用数 シーリング対象
滋賀県11シーリング対象外
京都府7
大阪府38
兵庫県19
奈良県3
和歌山県2
鳥取県3
島根県4
岡山県11
広島県7
山口県4
徳島県3
地域 採用数 シーリング対象
香川県0シーリング対象外
愛媛県1
高知県3
福岡県27
佐賀県1
長崎県3
熊本県7
大分県4
宮崎県3
鹿児島県4
沖縄県13
合計4720

プログラム基幹型の病院数

  • 265件(2024年11月現在)

救急科専門医|試験情報

救急科専門医 救急科専門医は、急性の病気やけがに対する緊急の診断・治療を行い、迅速に患者の生命を救うことを専門とする医師です。
試験日程/試験会場出願期間 最新情報は学会ホームページをご確認ください。

【2024年試験情報】
試験日程:2024年9月14日(土)午後1時30分~4時30分
試験会場:TOC有明 20階 WEST GOLD 20ホール(WG201~203)
4階 WESTホール(W3~5)
出願期間:2024年3月1日~5月31日(金)
受験料 学会ホームページをご確認ください。
合否発表 学会ホームページをご確認ください。
合格率 87.6%
直近の合格率 2022年:90.1%
2021年:89.3%
2020年:83.3%
受験者数 2022年:357人
2021年:405人
2020年:335人
合格者数 2022年:322人
2021年:362人
2020年:279人
学会名 日本救急医学会
学会URL https://www.jaam.jp/
学会員数 10,271人
学会認定専門医数 5,850人
機関認定専門医数 2,008人
更新制度 ※詳しくは学会ホームページをご確認ください。

※出典・参考サイト

専門研修FAQ|救急科専門医に聞きました

2021年度救急科専門医取得  女性医師からのメッセージ

診療科に向いている人はどんな人だと思いますか?

救急科は、地域・病院規模によって扱う疾患や患者群が大きく変わります。ただどこの施設でも共通しているのは、不測の事態に備えられる人、臨機応変に対応できる人が向いていると思います。というのも、救急患者は来院するタイミング、疾患、重症度いずれも未知数であり、患者に合わせてあらかじめ準備をしておくことは難しいからです。 特に救命救急センターなど重症患者を扱うとなれば、一分一秒を争う現場に直面することになるため、より迅速な判断や集中力、危機的状況に対して冷静に対処する必要があります。上記に加え緊張感のある現場に立ち向かえる胆力があるとなおよいと思います。 ですが、これらの特性は経験を積むことである程度補うことができます。私自身は、危機的状況に対して冷静に対応することが非常に苦手で、今も苦手意識があります。先輩や指導医に恵まれたことで、何とか対応できるようになりました。なので、苦手意識があったとしても諦めずに挑戦し続ける気持ちが本当に必要なものだと思います。 また、救急外来は疾患自体の幅が広いだけでなく、来院患者の背景も幅広く、一人として同じ状況の患者はいません。バラエティに富んだ診療を行うことができ、多種多様な経験を積みたいと思っている方には向いていると思います。

診療科の働きやすさについて

救急科は一人で診療を完結することはなく、チームないしは他科と協力して行うことが多いです。救命救急センターや臨床教育病院の救急科の場合、若手のときは上級医とともに、年次が上がれば研修医や専攻医とともに診療を行うこととなります。予測不能な状況に対して一人で立ち向かうのはストレスを感じますが、上級医に指導してもらう・若手と協議して診療にあたる、などを行うことで自分自身をブラッシュアップしながらストレスを軽減することができると思います。 また、各疾患について他科の助言をもらいながら診療を行うため、一人で疾患について学ぶより幅広く知識を得ることができます。 当直やICU管理、緊急手術など体力を要したり睡眠時間を取られることもありますが、シフト制が守られている病院であれば、オンオフつけることができるのでそこまで苦ではありませんでした。

重要視される知識やスキルを教えてください

救急疾患、重症患者管理、挿管などの処置など必要となる知識・手技はたくさんありますが、いずれも診療を行う過程で身に着けていくものだと思います。 重要視されるスキルは、背景の違う人間と円滑にコミュニケーションをとることができることです。救急外来は医師一人で対応することはできず、看護師・技師・事務職など幅広い役職の協力が必要です。知識や経験の背景が違うため、うまく協力すれば力になりますし、相手のことを配慮しない態度をとると、診療自体がうまくいかなくなります。また、来院する患者も、様々な背景を持っていますし、不安な気持ちを抱えて受診することが多いです。そのような中、自分自身の価値観を押し付けたり横柄な態度をとってしまうと、診療に必要な情報をとることができなくなってしまうことがあります。 自分自身の必要な情報に対して耳を傾け、スキルを身に着ける。適切なタイミングで回りの助けを借りて問題解決を行う能力が救急医として必要な能力です。

専門医取得のための勉強方法・対策

使用した教材は?

救急医学会HPにある過去問集を印刷してノート作成、救急診療指針、標準救急医学。
救急診療の基本知識は研修を通じてある程度身に着けていたため、専門医取得のための教材は上記のみでした。産前休業中に専門医を受験したため、過去問を印刷し解説を赤ペンで書き込み、該当した書籍に付箋を貼ることで何度も繰り返し確認しました。以前は有志の救急医が過去問開設ホームページを運営してくれていましたが、現在閉鎖されたとのことで残念です。

実際の症例登録やレポートの対策で工夫したことは?

救急の症例登録は1例1例のレポート作成はないため、こつこつと症例を記録していれば登録自体に苦労はありません。ただ、施設によって経験するタイミングが少ない症例・手技があり、他の専攻医と相談して症例を配分する必要があります。また、基幹施設で経験できない症例や手技を、連携施設や地域研修で行う必要性もあります。研修後半で症例登録が少ない場合は上級医と相談し必要な症例を優先的に回してもらうよう調整してもらう必要もあります。

専門医試験に向け、後進の医師へアドバイス

先輩方より、「日常診療を丁寧に行い学習していけば必然と知識は身についてくる」という言葉がまさにその通りだと実感しました。出題内容は経験症例・手技に接している中で身につく内容が多く無駄がないと感じました。逆に、日常診療での疑問を解決せずにいると直前期に焦ると思います。頑張ってください!


基本領域の専門医

専門医取得サポートと取得後の転職・キャリア相談

専門医資格取得後のキャリア選択:専門医資格を取得すると、キャリアの選択肢が大きく広がります。臨床の第一線で専門医として活躍するだけでなく、研究や教育の分野での活動、病院経営への参画も可能です。どの道を選ぶにせよ、自分の目標やライフステージに合ったキャリアプランを立てることが重要です。
専門医としての経験やスキルを最大限に活かすために転職を検討する医師も少なくありません。専門的な転職サポートやキャリア相談の利用が効果的です。

専門医資格を活かしたキャリアのご相談はシーメックへ

転職相談サービスでは、専門医資格を持つ医師に特化したサポートを提供いたします。一般的な転職サービスとは異なり、医療業界のトレンドや病院のニーズ、さらには特定の専門領域に強い求人情報を提供するなど、医師のキャリアに深く根ざした支援を行います。
専門医資格取得後の転職やキャリアチェンジは、個人だけで進めるよりも専門的なサポートを活用することで自分の市場価値を把握しやすくなり、スムーズなキャリア移行が可能です。

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主なサポート内容

  • 求人情報の提供:専門医として活躍できる病院やクリニックの求人情報を提供。自分の専門分野に合ったポジションを見つけやすくなります。
  • コンサルタントによる個別相談:希望やライフステージに合わせたアドバイスを行います。病院の選び方、職場環境の確認、勤務条件の交渉方法などもサポートします。
  • 面接対策や履歴書の添削:転職活動に欠かせない履歴書や職務経歴書の作成を手伝い、面接の練習や対策も必要に応じて実施。自分の強みを効果的にアピールできるようサポートします。
  • ライフイベントに対応した柔軟なキャリアプラン:出産や育児、介護といったライフイベントに柔軟に対応できるキャリアパスや勤務形態の提案も行います。

専門医取得サポート教材

動画学習サイト「ドクターズスタディ(ドクスタ)」では、専門医取得を目指す医師に最適なコンテンツを取り揃えています。効果的な教材で知識を深め、専門医試験合格を目指しましょう。あなたの学習をサポートするために、ぜひご利用ください。

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