米盛病院×救急科プログラム
整形外科医約20名・救急医約10名、症例数並びに指導環境もハイレベル
【新津 伸 (にいつ しん)医師】
卒業大学:日本大学医学部
浦添総合病院(沖縄県) 初期研修
市立大町総合病院(長野県) 総合診療科勤務
2021年 米盛病院救急科専攻医
1年目からドクターカーに乗ってプレホス! バリバリ手技を磨ける環境
選んだ理由と研修内容
── どのようにして専門研修プログラムを選んだのでしょうか
新津医師: 専門研修プログラムを選ぶ際、救急科に魅力を感じていました。「救急科の知識は何科に行っても必要になる。救急をしっかりと学ばないと」と考えていたからです。 振り返ってみると、私は医師になった当初から救急に関心があったように思います。というのは、飛行機で具合が悪い乗客がいたら「お医者さまはいらっしゃいますか」と言われるシチュエーションがありますが、昔から手を挙げて人を助ける立派な医師にはなりたいと思っていました。
── 救急科を志望するようになったきっかけはありましたか
新津医師: 少しさかのぼってお話します。私は初期研修を、浦添総合病院(沖縄県)で受けました。その後、医師を離れてカナダに語学留学。しかし2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で帰国することになりました。 帰国後、ご縁があって市立大町総合病院総合診療科(長野県)で勤務することになりました。病院周辺に病院が少なく、市立大町総業病院は地域の拠点病院となっていました。そんな地域柄もあって、幅広い年齢や疾患の患者さんを診ていました。病院自体も、家庭医療や総合診療にとても強みを持っていたと思います。 教育体制も整っていたので、私にとって財産といえる研修期間でした。しかし研修を通して、「やはり救急の経験は欠かせないと」と、救急への関心がより増したのです。
── 初めて病院を訪ねたとき、どのような印象を持ちましたか
新津医師: タイミングよく、米盛病院を訪ねる機会に恵まれました。人生で初めて鹿児島県を訪れ、桜島の姿が目に飛び込んできました。その瞬間、「ここだ!」と思いましたね。雄大な桜島の姿や風光明媚な景観に感動したことを今でも覚えています。
── 米盛病院で後期研修を受けようと思った理由を教えてください
新津医師: 桜島に一目ぼれした他にも、当院を選んだ理由はあります。 米盛病院理事長の面接のときのことです。お話しした際に、パッションとリーダーシップに感銘を受けました。それで、米盛病院の救急科でお世話になろうと決心したのです。
── 後期研修1年目はいかがだったでしょうか
新津医師:
実は当院救急科の専門研修プログラム自体、私たちで2代目とまだ始まって日が浅く、発展途上です。発展途上だからだと思うのですが、後期研修1年目からドクターカーや救急車に乗り込んでのプレホス。
CT・血管造影・手術室の機能を併せ持ったハイブリッドER(救急室)など、早くから診療を任してもらうことができました。他にも病棟では主治医として、患者さんを退院まで送ることができました。
余談になりますが、私が1年目当時の米盛病院は、年間4,300件(※)ほど救急患者さんを受け入れていたようです。この環境のおかげで、1年目から手技の面でバリバリと経験を積めましたね。
(※2022年度救急車受け人れ件数:約6,300件)
米盛病院は救急医療に長けており、民間救急ヘリを用いることも
研修の苦労は? クローズドICUに参加できた
── 導入間もない米盛病院の救急科研修プログラムですが、教育制度はどのように思いますか
新津医師: さきほど、救急科プログラムの2代目とお伝えしましたが、救急科自体も新しくできた科です。私の入職時、救急科は立ち上げ8年目でした。 そんな背景もあって、研修カリキュラムはまだまだ発展途上。だからこそ、かなりの柔軟性を持っていて、専攻医の要望もしっかり検討してくれます。実は、2年目当時の私は「今年も同じことのくり返しかな」という思いでした。 思い切って上級医に、「ICUでも研修させて欲しい」と切り出してみたのです。当院は専任の集中治療医が、集学的治療を行うICUを備えています。それを経験して、もっと成長したいと思っていたのです。 そんな私の要望に、病院は柔軟に対応してくれて、クローズドICUも経験できました。
── クローズドICUの経験はいかがでしたか
新津医師: ERとは症例が違って、新鮮な気持ちで臨めました。患者さんごとにプログラムをまとめる作業などをしていたのですが、当時は必死でした。 でも先例という意味でも、効果的な研修医制度の構築に寄与できたのではないかと思っています。
指導体制と職場の雰囲気は?
── 上級医、指導医の先生方の指導体制はどのようになっていますか
新津医師: 当院では医師同士の垣根の高さは感じません。比較的フラットで、どなたも話しやすいという印象ですね。なので、望めば上級医からフィードバックを得られやすい環境だと思います。
── 職場の皆さんの雰囲気はいかがでしょうか
新津医師: 今の米盛病院は規模の大きな総合病院ですが、もともと整形外科として開院した歴史を持ちます。そのせいか整形外科っぽい雰囲気があって、あと腐れのないさっぱりとした雰囲気があります。医師同士で関わる機会も多く、休日には指導医や研修中の仲間たちとキャンプに出かけることもあります。コメディカルさんとも交流が多いですね。以前、院内の救急救命士や看護師とチームを組んで、メディカルラリー*1に参加しました。初めての全国規模。 “米盛”の名前を背負って競ったという経験は、とても刺激的で感慨深いものとなりました。
*1 メディカルラリーとは、医師・看護師・救急救命士などで構成されるチームが、主に病院前救護における知識や技術を競う競技会のこと。 複数の現場が再現された場所(シナリオステーション)で模擬患者に対して診察や処置を行い、総合得点を競う。 発祥はチェコ共和国で、日本では2002年に千里救命救急センターの主催で開催されたことをきっかけに全国各地で行われるようになった。
当直の回数や人数は?
── 当直回数を教えてください
新津医師: だいたい週に1回です。後期研修医は上級医と2人で勤める体制です。 当直明けの午前中に、病棟の患者さんの様子を確かめたりカルテを書いたりして、午後から休みという感じです。
── 救急科プログラムならではの当直の難しさや怖さはありませんか
新津医師: 以前勤めていた病院では、一人で当直に入ることもありました。初期研修医時代から、入院か、または帰宅なのか、自分で判断して処置できたのはいい経験になりました。でも、慣れないうちは対応が難しい患者さんがいるのも事実です。 そうした時に、判断を仰げる先輩がいることは、すごくありがたいことです。
休日の過ごし方は? アウトドア派には最高の環境
── 休日はどのように過ごしていますか
新津医師: 長野県の勤務時代にキャンプにハマり、今もよくキャンプに行きます。米盛病院の環境は、アウトドア好きにはたまらない環境です。
── 温泉が多くて屋久島にもアクセスしやすくて魅力的な場所が多いですよね
新津医師: はい。鹿児島県は温泉県と言われているくらいです。指宿温泉や霧島温泉にはさくっと泊まりに行けますよ。2連休あったら、屋久島や種子島といった離島にも遊びに行きやすいです。食事もおいしくて、今の生活を、とても気に入っています。
米盛病院の魅力と長所
── 専攻医となってあらため感じる救急科プログラムの特徴を教えてください
新津医師: やはり柔軟性は大きな魅力です。歴史ある病院が作り上げた教育制度は充実しているものの、私にとっては与えられたものをこなす感じがします。また研修医が多い病院は、同期たちと切磋琢磨できていいのですが、手技の機会が分散してしまい、経験が減るというデメリットもあります。その点、当院は、ときには専攻医が主導してカリキュラムを構築していくので、こなす感じはしません。 研修医の数も多くはないので、経験値を積む経験も必然的に増えます。
── 米盛病院の救急科プログラムを検討する後輩に伝えたいことはありますか
新津医師: 当院では、自分が何を求め、どのように突き詰められるかで、大きく成長できる環境です。上級医は、救急救命に必要不可欠なマルチタスクのこなしかたに長けた方々です。先輩方の動きは、大いに勉強になります。それに当院は、「断らない救急」を目標に掲げています。危険な状態の患者さんも運ばれてきます。そういった患者さんは情報が乏しいので、体系的に治療方針を組み立てなければなりません。 そこは苦労しやすいというか、必死で取り組むことになるでしょね。
── 1年目からプレホスを経験なされたとのことですが、大切となる知識やスキルはありましたか
新津医師: やはり身体診療でしょうか。私は初期研修時代に身体診察の重要性を叩き込まれ、プレホスでその大切さをあらためて痛感しました。救急車やドクターカーの車中は、検査なんて多くはできないわけですから。慣れてくると検査に走りがちですが、まだ経験が浅い時期だからこそ、身体診察の大切さは肝に銘じてほしいと思っています。また、プレホスでは医療資源が限られているので、患者さんが危険な状態だと神経がすり減りやすいです。「本当にこの対応でいいのか?」と自問したり、あるときは「他の医師が対応していれば、結果が違ったのでは?」と考えたりといったこともありました。 その分、患者さんの命を救えた時の喜びは、何物にも代えがたいものです。
将来の希望や興味のある領域は?
── 興味のある領域やスキルはありますか
新津医師: 勉強したいことだらけです。当面としては、内視鏡などのカメラができたらいいかなって思っています。
── 専門研修プログラム修了後の展望を教えてください
新津医師: 米盛病院ではすばらしい上級医と出会うことができ、救急の奥深さを知ることができました。入職当初は、救急は3年くらいで違う科に移ることも考えていました。でも今は、「救急の奥深さは3年でとても語れるようなものではない」と身に染みています。今の私は、“何をしたいか”を実現させるため、新しい仲間と一緒に米盛病院の教育基盤を一緒につくり、一緒に成長したいという想いです。
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