専門研修情報

精神科専門医|心の不調に寄り添い、適切なケアを提供

精神科専門医は、うつ病や不安障害、統合失調症、双極性障害などの多様な精神疾患の診断・治療を専門とする医師です。薬物療法やカウンセリング、認知行動療法などを用いて、患者の心の健康を支え、日常生活の質を改善することを目指します。さらに、患者とその家族の支援や、再発防止のための指導も行い、総合的なメンタルケアを提供しています。

日本精神神経学会と精神科専門医

日本精神神経学会の会員数は約2万人に上り、国内の精神医療の発展と知識普及に重要な役割を果たしています。精神科専門医は、うつ病や不安障害、統合失調症などの精神疾患に対応し、心の健康を支援している医師になります。
専攻医として、最低3年の専門医研修を受け、日本精神神経学会が年1回実施する試験に合格した医師に与えられます。

都道府県別の専攻医プログラム採用人数(2024年度)

2024年度の精神科専攻医プログラムの採用人数は、全国合計で570人となっています。このうち、医師の地域偏在を防ぐために、シーリング制度が適用されたエリアは7都道府県でした。

地域 採用数 シーリング対象
北海道10
青森県3
岩手県3
宮城県6
秋田県3
山形県5
福島県13
茨城県8
栃木県13
群馬県12
埼玉県32
千葉県20
地域 採用数 シーリング対象
東京都99
神奈川県50
新潟県6
富山県2
石川県8
福井県4
山梨県7
長野県8
岐阜県4
静岡県8
愛知県31
三重県4
地域 採用数 シーリング対象
滋賀県6
京都府14
大阪府52
兵庫県22
奈良県9
和歌山県11
鳥取県3
島根県2
岡山県11
広島県6
山口県4
徳島県3
地域 採用数 シーリング対象
香川県5
愛媛県2
高知県3
福岡県25
佐賀県9
長崎県4
熊本県5
大分県4
宮崎県3
鹿児島県1
沖縄県7
合計5707

プログラム基幹型の病院数

  • 基幹型246件(2024年7月現在)
  • 連携型1245件※基幹重複あり(2024年7月現在)
  • 連携型1008件※基幹重複なし(2024年7月現在)

精神科専門医|試験情報

精神科専門医 精神科専門医は、うつ病や不安障害、統合失調症などの精神疾患の診断・治療を専門とし、薬物療法やカウンセリングによる心の健康を支援する医師です。
試験日程/試験会場出願期間 最新情報は学会ホームページをご確認ください。

【2023年試験情報】
試験日程:一次試験(筆記試験):2023年8月27日(日)
二次試験(面接試験):2023年12月16日(土)、17日(日)
試験会場:慶應義塾大学医学部 東校舎2階講堂
出願期間:2023年3月23日(木)~4月28日(金)17時迄
受験料 50,000円(税込)
合否発表 (2023年試験)
一次審査結果発表日:2024年1月上旬頃予定
二次審査予定日:2024年3月15日(金)
認定証発行予定日:2024年3月中
学会認定料:30,000円(税込)
機構認定料:11,000円(税込)
合格率 73.3%
直近の合格率 2023年:74.9%
2022年:72.4%
2021年:72.5%
受験者数 2023年:605人
2022年:587人
2021年:625人
合格者数 2023年:453人
2022年:425人
2021年:453人
学会名 日本精神神経学会
学会URL https://www.jspn.or.jp/
学会員数 19,821人
学会認定専門医数 7,218人
機関認定専門医数 5,035人
更新制度 ※詳しくは学会ホームページをご確認ください。

※出典・参考サイト

専門研修FAQ|精神科専門医に聞きました

精神科専門医取得  女性医師からのメッセージ

診療科に向いている人はどんな人だと思いますか?

患者さんの話をじっくりと傾聴できる忍耐力があることが不可欠かと思います。精神疾患の患者さんは、自分の症状を明確に表現できないことも多く、その言葉の背景にある感情や意図を汲み取る必要があります。 また、医学的知識以外の幅広い知識を持ち、それらを統合して治療に活かせる柔軟な思考力を持つ人が適していると考えられます。患者さんの生活背景や社会環境も含めて、包括的に問題を理解し対応する必要があるためです。

診療科の働きやすさについて

ワークライフバランスを重視する医師にとっては働きやすい診療科の一つと言えますが、独特の難しさや課題もあります。 具体的には、メリットとして、夜間の緊急呼び出しが比較的少なく、生活リズムが保ちやすいことや、予約制の診療が多く、時間管理がしやすいこと、手術などの侵襲的な処置が少ないことが挙げられます。一方で長時間の診察が必要で、精神的な負担が大きいこと、患者さんとの信頼関係構築に時間がかかり、治療効果が表れるまでに時間を要することが多いこと、診療報酬が他科と比べて低めである傾向がデメリットとして挙げられます。

重要視される知識やスキルを教えてください

精神科診療では、患者の全体像を把握するための包括的な評価スキルが重要です。特に、症状の背景にある心理的・社会的要因や身体疾患を見極める力が求められます。さらに、精神疾患の診断基準(DSMやICD)の理解、適切な薬物療法の選択、対人関係療法や認知行動療法などの精神療法のスキルも不可欠です。また、患者や家族との共感的なコミュニケーション能力と、他科や多職種チームとの連携力も重要視されます。

専門医取得のための勉強方法・対策

使用した教材は?

「精神科専門医試験問題集第1-3集」「専門医のための臨床精神神経薬理学テキスト 星和書店」「精神症候学 弘文堂」。精神科専門医試験対策で使用した教材において、DSM-5やICD-10に基づいた疾患の診断基準を解説する書籍をおさえるのは前提でした。また、公式に出版されている過去問を解説付きで提供する教材は試験傾向をつかむうえでとても効果的でした。過去問だけでも筆記試験は十分だったかもしれません。疑問点を調べる目的で、他教材を使用しました。

実際の症例登録やレポートの対策で工夫したことは?

症例登録やレポート対策では、早めにテーマを決めて必要な症例を計画的に収集することを意識しました。工夫した点は、上司や同僚と早い段階から相談し、フィードバックを得ることで内容を深めたことです。また、診断や治療経過を客観的に示すために、エビデンスに基づいた記述を心がけました。しかし、記載量と字数制限が合わず、編集に時間を要しました。

専門医試験に向け、後進の医師へアドバイス

専門医試験の成功には、計画的な準備が鍵です。早い段階から範囲を把握し、過去問を中心に学ぶことで試験の傾向を掴みましょう。症例登録やレポート作成は余裕をもって進め、上司や同僚からフィードバックを受けることが大切です。また、診療現場で得た経験を学びに結び付けることで、理解が深まります。試験対策に加え、適度な休息をとりながらバランスを保つことも忘れずに。焦らず、着実に進める姿勢が合格への近道です。


基本領域の専門医

専門医取得サポートと取得後の転職・キャリア相談

専門医資格取得後のキャリア選択:専門医資格を取得すると、キャリアの選択肢が大きく広がります。臨床の第一線で専門医として活躍するだけでなく、研究や教育の分野での活動、病院経営への参画も可能です。どの道を選ぶにせよ、自分の目標やライフステージに合ったキャリアプランを立てることが重要です。
専門医としての経験やスキルを最大限に活かすために転職を検討する医師も少なくありません。専門的な転職サポートやキャリア相談の利用が効果的です。

専門医資格を活かしたキャリアのご相談はシーメックへ

転職相談サービスでは、専門医資格を持つ医師に特化したサポートを提供いたします。一般的な転職サービスとは異なり、医療業界のトレンドや病院のニーズ、さらには特定の専門領域に強い求人情報を提供するなど、医師のキャリアに深く根ざした支援を行います。
専門医資格取得後の転職やキャリアチェンジは、個人だけで進めるよりも専門的なサポートを活用することで自分の市場価値を把握しやすくなり、スムーズなキャリア移行が可能です。

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主なサポート内容

  • 求人情報の提供:専門医として活躍できる病院やクリニックの求人情報を提供。自分の専門分野に合ったポジションを見つけやすくなります。
  • コンサルタントによる個別相談:希望やライフステージに合わせたアドバイスを行います。病院の選び方、職場環境の確認、勤務条件の交渉方法などもサポートします。
  • 面接対策や履歴書の添削:転職活動に欠かせない履歴書や職務経歴書の作成を手伝い、面接の練習や対策も必要に応じて実施。自分の強みを効果的にアピールできるようサポートします。
  • ライフイベントに対応した柔軟なキャリアプラン:出産や育児、介護といったライフイベントに柔軟に対応できるキャリアパスや勤務形態の提案も行います。

専門医取得サポート教材

動画学習サイト「ドクターズスタディ(ドクスタ)」では、専門医取得を目指す医師に最適なコンテンツを取り揃えています。効果的な教材で知識を深め、専門医試験合格を目指しましょう。あなたの学習をサポートするために、ぜひご利用ください。

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