マッチング完全ガイド

【2024年度版】マッチングとは?スケジュールは?基本的な内容をチェックしよう

マッチングを知るマッチングを知る

『マッチング』は、医学生が初期研修を行う病院を決めるための「医学生版就職活動」の総称です。マッチングで大切な3つのポイントをチェックして、マッチング活動を進めていきましょう!その中でも特に病院のことを知ることは大切です。早めに資料請求などをしておくとマッチングを有利に進められます。初期研修病院の一括資料請求はこちらから

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2024マッチングスケジュール

手続き等 日時(全て午後2時) 参加者(6年生・既卒者)スケジュール
参加登録開始 6月6日
(木)
出身大学から参加登録用のID、パスワードをもらい、オンライン手続きを行いましょう。
参加登録
締切
8月1日
(木)
14時迄に参加登録を完了してください
14時を過ぎると、結果発表後に2次募集で病院を探す以外の方法がなくなります。
希望順位登録
受付開始
9月12日
(木)
選考を受けた病院の中から、研修をしても良いと思う研修プログラムのみを登録しましょう。
希望順位登録
中間公表前
締切
9月26日
(木)
なるべく、中間公表前までに希望順位登録を行っておきましょう。最終締切までは、希望順位の変更が可能です。
中間公表 9月27日
(金)
前日締切時点で、プログラム毎に当該プログラムを第1希望にしている、6年生・既卒者の数のみがオンラインで公表されます。
希望順位登録
最終締切
10月10日
(木)
14時迄に順位登録を完了してください
14時以前にログインして14時以降も登録操作をしている場合、締切を過ぎてからの登録内容は反映されません。
組み合わせ
結果発表
10月24日
(木)
オンラインでマッチ結果を確認しましょう。

POINTデータからマッチングの現状を知る

医学部入学定員増と海外医学部卒業生の増加により競争激化時代に

近年のマッチングは、医学部入学定員増と海外医学部卒業生の増加により、参加者が増え続けています。その結果、定員充足率が85%を超える状況が続き、アンマッチ者の数も非常に多くなっています。つまり、医学生にとってはマッチング競争が激化していることになります。

マッチング参加者は
10年前に比べ10%超増加

定員充足率が上がり
マッチング競争が激化

今後の見通し都市部はさらに激化、地方は都道府県の実情にあった募集定員に調整がされます。
医師臨床研修制度の見直しにより、今後3年間(2025年度までの計画)は地方へ人を充填するために、大都市圏の募集定員を圧縮してそれ以外の募集定員を確保する方針が出されています。

年度 マッチング参加者数 病院の募集定員数 定員充足率
2023年 10,202名 10,895名 93.6%
2022年 10,207名 10,844名 94.1%
2021年 10,024名 10,904名 91.9%
2020年 9,876名 11,007名 89.7%
2019年 10,075名 11,109名 90.7%
2018年 10,063名 11,253名 89.4%
2017年 9,969名 11,014名 90.5%
2016年 9,631名 11,195名 86.0%
2015年 9,421名 11,052名 85.2%
2014年 8,988名 11,004名 81.7%
2013年 8,509名 10,489名 81.1%

※2013年―2023年 過去10年間のマッチング参加者・病院募集定員・定員充足率データ

第1希望でのマッチ者数

マッチング参加者が第1希望の病院にマッチする割合は年々下がってきています。

第1希望の病院への
マッチが高難度化
年度 第1希望のマッチ者数 第2希望以下のマッチ者数 1次マッチ者数
2023年 5,770名
(64.3%)
3,198名
(35.7%)
8,968名
(100%)
2022年 5,959名
(66.3%)
3,036名
(33.7%)
8,995名
(100%)
2021年 6,108名
(68.2%)
2,850名
(31.8%)
8,958名
(100%)
2020年 6,309名
(71.1%)
2,560名
(28.9%)
8,869名
(100%)
2019年 6,668名
(73.7%)
2,374名
(26.3%)
9,042名
(100%)
2018年 6,970名
(75.8%)
2,232名
(24.2%)
9,202名
(100%)
2017年 7,106名
(78.8%)
1,917名
(21.2%)
9,023名
(100%)
2016年 7,043名
(79.1%)
1,863名
(20.9%)
8,906名
(100%)
2015年 7,008名
(80.7%)
1,679名
(19.3%)
8,687名
(100%)
2014年 6,860名
(81.7%)
1,539名
(18.3%)
8,399名
(100%)
2013年 6,532名
(81.9%)
1,447名
(18.1%)
7,979名
(100%)

※2013年―2023年 全マッチ者数に対する希望順位のマッチ者数及びマッチ率データ

10人に1人はアンマッチになる時代

マッチングでの競争が激化した結果、1次募集で研修先が決まらない学生も増えています。受験者数が増えたことで採用する病院は、「今までより厳しい目で医学生を選ぶ」ようになっており、希望病院全てにマッチせずアンマッチになり2次募集で活動する人数が増えています。

受験者数が増えたため
マッチングできないひとが増加

アンマッチ者数が
年々増加し2次募集へ
年度 マッチング参加者数 1次マッチ者数 アンマッチ者数
2023年 10,202名 8,968名 1,234名
(12.09%)
2022年 10,207名 8,995名 1,212名
(11.87%)
2021年 10,024名 8,958名 1,066名
(10.63%)
2020年 9,876名 8,869名 1,007名
(10.20%)
2019年 10,075名 9,042名 1,033名
(10.25%)
2018年 10,063名 9,202名 861名
(8.56%)
2017年 9,969名 9,023名 946名
(9.49%)
2016年 9,631名 8,906名 725名
(7.53%)
2015年 9,421名 8,687名 734名
(7.79%)
2014年 8,988名 8,399名 589名
(6.55%)
2013年 8,509名 7,979名 530名
(6.23%)

※2013年―2023年 アンマッチ者(希望順位未登録者を含む1次募集で病院が決まらなかった人数)

マッチする難易度が「都道府県」により顕著に差が出る時代

細かくデータを見ていくと、都道府県によっても、その充足率(マッチ者数÷募集定員)が大きく異なっていることがわかります。特に充足率が高い都道府県では、それだけ人気がありライバルが多いという事になります。当然のことながら、その都道府県内にある病院の競争率も高くなる傾向があります。気になるエリアの病院の資料請求をして情報を入手しておきましょう。
赤数字青数字はそれぞれ各地域で1番、2番目の充足率となっている県です。

地域 都道
府県
募集
定員
マッチ
者数
充足率 病院
情報
北海道 北海道 437名 335名 76.7%
前年比
0.9%↑
📄
東北 青森県 152名 85名 55.9%
前年比
7.9%↑
📄
岩手県 122名 66名 54.1%
前年比
-1.3%↓
📄
宮城県 227名 165名 72.7%
前年比
-0.8%↓
📄
秋田県 106名 55名 51.9%
前年比
-13.2%↓
📄
山形県 117名 75名 64.1%
前年比
16.6%↑
📄
福島県 172名 110名 64.0%
前年比
-1.9%↓
📄
関東 茨城県 247名 185名 74.9%
前年比
-3.0%↓
📄
栃木県 193名 133名 68.9%
前年比
-13.5%↓
📄
群馬県 144名 105名 72.9%
前年比
-2.1%↓
📄
埼玉県 448名 406名 90.6%
前年比
1.1%↑
📄
千葉県 493名 459名 93.1%
前年比
-0.6%↓
📄
東京都 1,243名 1,224名 98.5%
前年比
0.9%↑
📄
神奈川県 666名 647名 97.1%
前年比
-1.9%↓
📄
北陸・
甲信越
新潟県 229名 119名 52.0%
前年比
-4.6%↓
📄
富山県 109名 75名 68.8%
前年比
-8.3%↓
📄
石川県 133名 95名 71.4%
前年比
8.1%↑
📄
福井県 89名 38名 42.7%
前年比
-9.0%↓
📄
山梨県 81名 66名 81.5%
前年比
-2.3%↓
📄
長野県 168名 123名 73.2%
前年比
-0.8%↓
📄
東海 岐阜県 187名 127名 67.9%
前年比
0.9%↑
📄
静岡県 304名 282名 92.8%
前年比
1.2%↑
📄
愛知県 570名 538名 94.4%
前年比
1.9%↑
📄
三重県 164名 128名 78.0%
前年比
1.0%↑
📄
近畿 滋賀県 126名 113名 89.7%
前年比
10.2%↑
📄
京都府 258名 252名 97.7%
前年比
-1.2%↓
📄
大阪府 647名 636名 98.3%
前年比
0.4%↑
📄
兵庫県 410名 407名 99.3%
前年比
3.2%↑
📄
奈良県 126名 126名 100.0%
前年比
24.0%↑
📄
和歌山県 125名 90名 72.0%
前年比
5.1%↑
📄
中国 鳥取県 81名 36名 44.4%
前年比
-12.3%↓
📄
島根県 75名 56名 74.7%
前年比
4.5%↑
📄
岡山県 197名 171名 86.8%
前年比
-4.2%↓
📄
広島県 207名 171名 82.6%
前年比
-1.1%↓
📄
山口県 131名 72名 55.0%
前年比
-20.2%↓
📄
四国 徳島県 74名 37名 50.0%
前年比
-6.6%↓
📄
香川県 104名 52名 50.0%
前年比
-17.6%↓
📄
愛媛県 139名 87名 62.6%
前年比
1.2%↑
📄
高知県 92名 56名 60.9%
前年比
-10.9%↓
📄
九州・
沖縄
福岡県 413名 382名 92.5%
前年比
2.3%↑
📄
佐賀県 84名 54名 64.3%
前年比
5.2%↑
📄
長崎県 144名 111名 77.1%
前年比
13.1%↑
📄
熊本県 143名 100名 69.9%
前年比
6.3%↑
📄
大分県 107名 53名 49.5%
前年比
-17.8%↓
📄
宮崎県 106名 47名 44.3%
前年比
-10.6%↓
📄
鹿児島県 145名 91名 62.8%
前年比
-19.6%↓
📄
沖縄県 160名 127名 79.4%
前年比
-10.1↓
📄

※2023年 都道府県別 充足率

都道府県別 充足率ランキングを見る >

大学病院(施設別)における自大学出身者の比率を見る >

C-MECスタッフのアドバイス①病院側はマッチした後に留年や浪人で内定者(マッチ者)から欠員が出てしまうことを避けるために、「CBT試験の結果」を提出させたり、「国試過去問ベースの試験」を導入するなど、ハードルを新たに設ける病院が増えています。
C-MECスタッフのアドバイス②2023年度のマッチングの参加者数は10,202名ですが、マッチ者数は8,968名となり、マッチしていない方は1,234名となっています。つまり、約1,200名が2次募集以降で病院を探すことになりますので、選ぶ病院によっては、1次の時より競争率がグンと高くなることもあります。
C-MECスタッフのアドバイス③近年多くの病院が、募集定員を増やすための申請を行っているため、場合によっては夏以降に突然募集定員が増える病院があります。逆に突然募集定員が減る病院もあるため、気になる病院や受験する病院に関しては、「その年に募集定員増減があるかどうか」を必ず確認しましょう。

マッチングを有利に進めるコツマッチングを有利に進めるためには、早めに資料請求などをして病院情報を集めましょう。初期研修病院の実際の勤務体制や試験内容などを見比べることで自分にあった研修病院が見つけることができ、対策することができます。また、早い段階で病院との接点を持っておくとマッチングに繋がりやすくなります。

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POINT『学年別』のマッチング活動を知る

マッチング活動をいつから、そして何から始めたらいいのか、現在の学生の傾向をまとめてみました。マッチング活動を開始するタイミングは人それぞれですが、近年大学カリキュラムの変更や卒業試験の時期などに合わせ、見学などを開始するタイミングが早い傾向が見られます。
2020年からの初期研修における必修科目の変更や、2017年度から開始された専門(後期)研修を対象とした 新専門医制度など、新制度下での各病院での研修のメリット、デメリットを考えながら、自分に合った病院選びを行う事が重要です。

1~3年生

1~3年生意識が高い人は活動を開始し、説明会や、病院の開催するイベント・見学にも参加しています。メリットは 早期から病院や先生との関係を作れることです。しかし、自分の研修が開始するまでに研修の内容や病院の雰囲気、先生、またマッチング制度自体が変わる可能性もあるので、その点を考慮して活動しましょう。

4年生

4年生多くの学生が活動を開始するマッチング活動の中心となりつつある学年です。メリットは、比較的見学する時間が取りやすいことがあり、複数回見学に行こうと考えている人はまずこのタイミングで1回見学するといいでしょう。ただし、臨床実習が始まる前だと、 どの診療科で、何をポイントに見学をすればいいのかが曖昧になるので注意が必要です。

5年生

5年生5年生の中盤の夏休みは活動の中心であり、終盤の春休みは活動の大詰めです。メリットはほとんどの人が臨床実習を経験しているため、将来の専門診療科や自分の医師としてのキャリアを具体的に描けることで、より自分に合った病院を探すことが可能になります。しかし、臨床実習中は時間がなく、体力的・精神的にも消耗するので、計画性が重要です。

6年生

6年生7割以上は希望病院を決めていて、残り2割強が新たに活動する時期です。メリットは、病院の最新の情報や状況を把握した上で、病院選びができることです。定員の増減や、高名な先生の移動など、研修内容がガラっと変わることでのミスマッチを防げます。しかし病院によっては、志望者と早くから関係性が出来ていて「相思相愛状態」になっているため、マッチすることが不可能になっている場合もあります。

POINTマッチングのスタートからゴールまでの流れを知る

アンマッチになった場合

1次募集で病院が決まらなかった人は、10月下旬の2次募集以降で再びマッチング活動をすることになります。2次募集は仕組み自体がマッチングと全く異なるため、2次募集の基本ルールも、事前に把握しておくことが重要です。
C-MECマッチング完全ガイドでは2次募集の仕組みを説明している動画を用意しているほか、「2次募集特集」「2次募集相談窓口」「Twitter」などで皆さんのサポートを行います!

2次募集の仕組み&相談窓口はこちら >

Q&A

マッチング用語がわからないので、教えてください。
・マッチ(する)…自分が研修する病院が決まること。
・アンマッチ(になる)…1次募集時に、希望したどこの病院にも採用されなかったこと。
・フルマッチ…研修病院の研修医採用が、募集定員全員分決まった状態。
・2次募集…1次募集で研修先病院が決まらなかった人、または研修医が採用できなかった病院が改めて10月以降に活動をする際、双方の立場で使用する言葉。
2020年から変わった研修内容を教えてください。
≪2019年以前≫
内科6カ月、救急3カ月、地域医療1カ月、選択必修(外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科)から2科目、選択科目は約12カ月
≪現行≫
内科24週、救急12週、外科4週、小児科4週、産婦人科4週、精神科4週、地域医療4週、選択科目48週
新専門医制度とは何ですか?
専門医の質の向上を目指す教育制度です。今までは3年目からの後期研修で取得する専門医の資格は、各学会で基準が統一されておらず、制度のバラツキが問題視されていました。そこで現在は、第三者機関の日本専門医機構が管理しています。詳細は、日本専門医機構のHPをご確認ください。
https://jmsb.or.jp/
専門(後期)研修病院は、いつ頃から探すのでしょうか?
新専門医制度により、多くの方は初期研修1年目の10月から2年目の6月頃にかけて、専門(後期)研修病院の見学を行っています。今までよりも早めに、専門(後期)研修や将来の診療科を考えてマッチング活動をする学生が増えてきています。

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