医師インタビュー

【新久喜総合病院/内科専攻医インタビュー】研修先を選ぶ決め手とは? 実際に働いてみてどうだった?

新久喜総合病院×内科専門研修プログラム

新久喜総合病院は埼玉県利根医療圏の急性期病院です。内科専門研修プログラムでは当院を基幹施設として、県内外に連携施設を有しています。連携施設は県内では埼玉医科大学総合医療センター、東京都に東京品川病院、東京新宿メディカルセンター、福岡県に新小文字病院、新水巻病院、福岡和白病院があります。
内科専門研修プログラムでは、総合内科に属しつつも、希望に応じて専門科にも入れるので比較的自由度があります。循環器内科、消化器内科はカテーテル・内視鏡の手技件数も豊富なので、専門医取得に必要な症例や経験を積めます。内科全般の経験も積めるので、将来、開業を視野に入れて励む専攻医に欠かせないスキルを磨けます。

私がお答えします

【 上西 将之 (かみにし まさゆき)医師 】
出身地:島根県
卒業大学:島根大学
サブスペ科:循環器内科
2022年 宇治徳洲会病院/島根大学(たすき掛け) 初期臨床研修修了
2022年 新久喜総合病院 後期研修

専攻医もスペシャリスト扱い! 症例は山ほど集められて学びたい放題

新久喜総合病院を選んだ理由

── 初期研修は1年目が宇治徳洲会病院、2年目は島根大学で受けていますね。初期研修はいかがでしたか

上西医師: はい、初期研修1年目は京都府の宇治徳洲会病で過ごしました。ハイパー病院でいろいろなタスクをこなしたり、たくさんの症例を経験したりと学びが多くありました。私の初期研修はたすぎがけプログラムだったので、2年目は島根県の島根大学に行きました。

── 後期研修の病院見学はどれくらい見て回りましたか

上西医師: 後期研修先を探していた当時はコロナ禍にありましたから、病院見学の機会はそんなに得られませんでした。インターネットで関東の後期研修先を調べ、横浜市立市民病院や横浜労災病院も候補として考えるようになりました。

── なぜ新久喜総合病院で後期研修を受けようと思ったのですか

上西医師: いつか出身地の島根県に戻りたいと思っています。なので、医局人事がない病院に絞って探していました。それになんとなくですが、関東で働きたいという思いもあって、埼玉県の新久喜総合病院にたどり着きました。

内科プログラムの研修内容は

── 初期研修医時代と比べて新久喜総合病院でとまどいはありませんでしたか

上西医師: 当院は、後期研修医もスペシャリストとして扱ってくれます。なので、責任が及ぶ範囲が増えています。

―― 後期研修医でスペシャリストとして扱われることにプレッシャーはありませんでしたか

上西医師: 最初は、プレッシャーでした。循環器内科医としてく他科の先生から知識を求められています。院内上がりの専攻医だと、ある程度実力を知られていると思うのですが、私は他院から来た循環器内科の専攻医です。そういった私のバックグラウンドもあって、知識を求められているのだと思います。他にも、後期研修がはじまってすぐに患者さんが退院するまでの一貫したマネジメントしなければなりません。その点も大変でした。

―― 救急を任されることもありますか

上西医師: 後期研修がはじまってすぐに日中の救急当番を任されるのですが、自分の判断を求められるのはなかなか大変でした。初期研修1年目も救急をやってはいたものの、当時は相談できる先輩がいたので。この病院に来たばかりのころは「誰か助けてくれないかな」なんて思っていました。

―― 循環器内科の体制はどうなっていますか

上西医師: 私が入職したころの内科には、少し上の9、10年目の先生がいたのですが、今はいません。もっとも年次が近い先生は15年目です。先輩の先生がたはキャリアが豊富で、すでにそれぞれの専門分野をお持ちです。なので、心肺蘇生後は、よく私が担当していますよ。

―― 心肺蘇生後の対応ではどのような機器を使うのでしょうか

上西医師: 肺や心臓の代わりをする体外循環装置「ECMO(エクモ)」や、最新の補助循環デバイス「IMPELLA(インペラ)」などを使うことがあります。自分で文献を探し、試行錯誤しながら対応にあたっています。調べてみると、もっともっと勉強が必要だと思いますね。

―― これまでの経験で印象的な症例はありますか

上西医師: そうですね、ここ数ヵ月のことだと、冠動脈瘤破裂、特発性冠動脈解離、劇症型心筋炎、心停止などの重症患者さんを立て続けに対応して、救命できているのは印象的ですね。救命後、大学病院に転院搬送できたときにはやりがいを感じます。

―― どこの大学病院と連携することが多いのでしょうか

上西医師: 循環器はちょっと特殊な部分がありますね。そうですね、補助人工心臓となると、だいたいは埼玉医科大学国際医療センターです。ただ、特殊な患者さんを送るところがなかなかないのが実情ではあります。

1日のスケジュールを教えてください

―― 基本的な1日の勤務スケジュールを教えてください

上西医師: 曜日によって勤め方が変わります。ある1週間の例を挙げます。

●火曜日 午前:カテーテル 午後:カテーテル&病棟管理
●水曜日 午前:カテーテル、ペースメーカーなど 午後:ER
●木曜日 午前:外来 午後:カテーテル&病棟管理
●金曜日 午前:カテーテルor病棟管理 午後:カテーテルor病棟管理

上西医師: 木曜日は外来のため7時半から8時に出勤して、上司と回診していますね。水曜日の午後にあるERでは、よく救急車を受けます。

―― 当直とオンコールはどのように分担しているのでしょうか

上西医師: 病院側は土日に循環器内科がいてほしいみたいで、その兼ね合いで土日どちらかの日直と、月1、2回の平日当直が基本です。オンコール対応は、週に1、2回、当番を決めています。ひとつ下の後輩が入ってきてくれてからは、手分けして取り組めるのでありがたいですね。

新久喜総合病院の魅力と長所

―― 毎日のようにカテーテルが入っていますね

上西医師: そうですね。とにかくうちの部長は大量にカテーテルを行っています。火曜日は部長のいわゆる「予定カテーテル」の日なので、火曜日に集中して行います。他にERも多いですよ。急性心不全の患者さんが来たら、すぐにECMOを使うみたいなパターンがよくあります。病棟管理では、多くは内服調整で心不全の管理を試みています。

―― 緊急のカテーテルも当然ありますよね

上西医師: もちろん入ります。最近は日中だと、曜日ごとに当番が決まっています。私は上司が当番の日に、何かERの仕事が来たらやらせてもらうこともありました。心筋梗塞なんかは自分でPCIすれば完結することもあります。運ばれた患者さんがよくなるのは、うれしいし、やりがいもひとしおです。

―― J-OSLERに登録する症例はしっかり集まりますか

上西医師: 当院の内科では、日中の救急当番や当直の内臓疾患はすべて引き受けています。それに、マイナーなスペシャルティの先生がさほど多くないので、そのような領域の重症患者さんも処置しています。なので、症例が山ほど集まる環境だと思います。実際、私は症例をたくさん持っています。

―― 他に新久喜総合病院の特徴はあるでしょうか

上西医師: そうですね、「ECMO(エクモ)」や「IMPELLA(インペラ)」を使う症例がひっきりなしにやってくることでしょうか。大学病院だと、後期研修医が自分主導でやることは、まずないと思います。

指導体制と職場の雰囲気は

―― どのような先生たちがいるのでしょうか

上西医師: 心臓センターの部長はカテーテルのスペシャリストです。アブレーションやウォッチマンなど不整脈領域のこともやってくださいます。循環器の部長はストラクチャーやカテーテルにも強い先生です。不整脈の専門医もいて、カテーテル、アブレーション、ウォッチマンなどをやっています。科内に医師の数は多くないですが、各分野ほぼ網羅できているので、学び放題だと思っています。

―― 新久喜総合病院は心臓血管外科も比較的チームが大きいですよね

上西医師: はい。内科とは週に1回ハートチームカンファレンスで交流を持ちます。スマホのLINEを使って気軽に相談できる関係ですよ。

―― 循環器志望の方にはいい環境になっていますね

上西医師: はい。私は初期研修の2年間でカテーテルをほとんど触っていませんでした。それが今では、一人でECMO、IMPELLA、PCIを完遂できるまでに育ててもらいました。 初期研修時代にちょっとでもカテーテルを経験している研修なら、すぐに任せてもらえるでしょう。先輩方のバックアップ体制もしっかりしているので、安心してスキルを磨けるのではないでしょうか。

―― 新久喜総合病院の内科プログラムであらかじめ学んでおくべきスキルや知識はありますか

上西医師: 当院の後期研修で循環器をローテするのでしたら、最悪カテーテルは触っていなくても大丈夫だと思います。ただ心不全に関しての基礎はしっかりと身につけておいたほうがいいでしょうね。

―― 知識の幅はどれくらい求められるでしょうか

上西医師: 各科の先生にコンサルをお願いする場面が増えます。私自身、振り返って思うのが「各科のキーポイントを研修でもっと学んでおくべきだった」ということです。

―― 関西から埼玉に来てみて、暮らし心地はいかがですか

上西医師: 住みやすいですよ。休日は大宮や都内にすぐにアクセスできる立地なので、案外便利です。

―― 最後に、循環器の専攻医を目指す方に向け、アドバイスをお願いします。

上西医師: 新久喜総合病院は、かなりフレンドリーで、ノリよくなんでも教えてくれる人がたくさんいる病院です。興味を持ってくださったら、ぜひ気軽に見学に来てみてください。

―― 上西医師、ありがとうございました

専攻医・シニアレジデント研修時の処遇

募集人員
2名
当直
4回/月
想定年収
専攻医1年目:900~1000万(当直、時間外手当込み)
専攻医2年目:950~1050万(当直、時間外手当込み)
専攻医3年目:1000~1100万(当直、時間外手当込み)

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