マッチング広場

アンマッチした僕が行きたい病院を見つけ充実した研修生活を送るまで【マッチング疑似体験】

医学生キャリアストーリー

シーメックで承った複数の相談内容を元に創作したストーリーです。
今回は、「希望していた病院がアンマッチになった後、行きたい病院を見つかり研修医になるまで」を追体験として感じて頂けるかと思います。
2次募集などのご相談はシーメックにして頂くと全力でご対応いたします!

アンマッチした僕が行きたい病院を見つけ充実した研修生活を送るまで

国立大6年生 Yさん
#糖尿病内科 #2人暮らし #2021

アンマッチして頭が真っ白になった

浪人もせず、留年もせず、卒試も手ごたえあり!
来年の春からは、医療従事者である彼女と、僕の勤務地にあわせて同棲を始める予定だ。
国立大で6年生になった僕は、当然マッチングでも上手くいくと、当たり前のように信じていた。
ドキドキしながら、でも上手くいくと自信があった僕は、結果発表をみて頭が真っ白になった。

….え?コレ何かの間違いじゃないのか。
どうしてアンマッチと表示されているんだろうか。いやそんなまさか…。

頭で理解できなくて、理解できても心が認めたくなくて、しばらく呆然としてしまった。
気が付いたら、携帯に通知が続々と来ていた。友人から第〇希望病院にマッチした!と報告が届いている。
まるで、アンマッチしたのは自分だけなのではないかと錯覚するほど、世界が暗くなっていった。

いや、でも落ち込んでいる場合ではない。
自分が学びたい糖尿病内科が強い病院は、みんな人気病院だ。回らない頭をなんとか回転させ、2次募集で動くにはどうすればいいのか、検索を始めた。

C-MEC エージェントへの無料相談を発見

Twitterを漁っていると、2次募集についていろいろ見つけた。
当日開催のセミナーもあるみたいだが、夜までなんて待っていられない。これではだめだ。

ふと、2次募集の無料相談を見つけた。
2次募集になった時用の記事があるらしい。開催しているのは、模試で利用していたメックか。気になってページを見に行ったが、まさかのエラー。いつまでたっても接続できない。
すぐ、サーバーがダウンしているとお詫びのツイートが配信された。

そうか、メックはサーバーがダウンするほど、みんなが見に行っているのか。
無料相談がどんなものなのか、どんな話が聞けるかまだ分からないが、何もわからない今は、藁にもすがる思いだ。まずは話を聞いてもらおう。
簡単な申込フォームを入力する手は震えていた。

申込が完了した。担当者より連絡がもらえるみたいだ。どのくらいで来るのだろうか…。
40分位たっただろうか。知らない携帯番号から電話が来たので出てみた。
待っていたメックのエージェントからだった。

今日は、固定電話もパンクするほど、ひっきりなしに電話が来るそうだ。
40分で連絡がもらえた僕は、運がよかったのかもしれない。

うっかり号泣した

エージェントの人は、優しそうな男性だった。
何がわからないのか、どんな事が知りたいのかを優しく聞いてくれた。

まだ自分の中でもまとまっていない気持ちや、今後何をしたらいいのかわからない不安を説明していく中、優しく話を聞いてもらうことで、うっかり泣いてしまった。
いや、本当は号泣した。

友人にも先輩にも相談できる人がいなく、心細かったのだと冷静になればわかったが、そんなことを考える余裕もないほど、追い込まれていたようだった。

一通り感情を表出したことで、急速に頭がすっきりして、ものすごく恥ずかしくなった。
でも、エージェントは冷やかすこともなく、普通に対応してくれた。
聞けば、毎年泣く人はいるそうだ。僕だけじゃなくてちょっと安心した。そんなことまで対応してくれるのか。とエージェントには頭が下がるばかりだ。

頭が冴えてからは、話が早かった。
自分の希望条件は、あくまでも超都心。彼女と暮らすのには便利で、彼女の選択肢の多い都心しかないと思ってる。
あとは、糖内が強いことも大事だ。そこは妥協をしたくない。

エージェントには、超都心は競争率が高すぎると脅されたが、チャレンジする前から諦めたくない。どんな病院が空いているのかを教えてもらいながら、マッチング協議会の2次募集掲示板があることを教わった。メックのTwitterでも2次募集の情報が入ればお知らせがあるらしい。さっきフォローしておいてよかった。

とりあえず、自分の希望エリアは急がないとだめだと言われたので、すぐ応募の準備をしよう。また質問があれば連絡をしてよいと言われたが、そう何度もお世話になるつもりはない。すぐ研修先を決められるよう、最善を尽くすつもりだ。

でも、いらないと思いながら用意をしていた「卒業見込み証明書」「成績証明書」をこれから使うことを思い出し、念のためエージェントの番号を登録しておこう。

いざマッチング試験へ

それからは怒涛の忙しさだった。
エージェントから聞いた病院をまず調べ、電話をかけた。すぐに書類を送るよう言われたのには驚いた。その他にも、希望エリアの募集病院を見つけ、HPをチェック、すぐさま電話で問いあわせをした。
何度かけても電話が繋がらなかったり、僅差で締切が終わっていたり、結局はどこが空いているのかよくわからない思いをしながら、なんとか2病院の受付を済ませた。

さあ、やっとこれから応募書類づくりだ。
志望動機は、素直に枠が空いていたからって書いていいのかな?さすがにダメか?
もう時間がないし、第一希望で使ったものを流用しよう。
週末には東京に向かわなければいけないので、ホテル探しもしなくては…。

手を抜けるところは抜きたいけど、塩梅が分からないから、やれるだけやるしかないと気持ちを切り替えて、ミスがないように5回位チェックをしてから書類を投函した。

翌週月曜日、試験会場についたら言い表せない複雑な気持ちになった。
「こんなにアンマッチした人がいたのか!」って安心感と、「こんなにライバルがいるのか」っていう焦りを同時に感じた。1次募集よりも倍率が高いと言われた意味を実感したのだった。

試験結果の連絡。まさかの不採用

数日待って、試験結果の連絡が来た。まさかの不採用だった。

2病院を受験し、2日間連続で試験を受けていたから、疲れていたのかもしれない。
何なら、病院のリサーチ不足だったことも否めない。ライバルもたくさんいたから倍率が高かったことも理解している。

でも、現役生は有利だと聞いていたから、何となく受かると思っていたのに、また期待を裏切られた。どうしよう。
もう11月の2週目が始まるが、自分の行きたいエリアの求人は見つけられない。

困り果てたとき、メックのエージェントのことを思い出した。
メックなら、求人情報を持っているかもしれない。
非公開情報を期待して、エージェントに電話をかけてみた。

結果、自分で調べたのとあまり変わらない情報だった。
超都心はもうほとんど終わっているだろうとのことだった。今年は30分間だけ2次募集掲示板に募集掲載をした病院もあったのだとか。
その30分間だけで、15人応募があって締切ったとかどんだけだよ。

さて、いよいよ困ってしまった。
行きたい条件はあれども、募集をしている病院がない。
今後はぽつぽつ出てくるだろう情報にアンテナを張って、同じような争奪戦を繰り広げるしかないのか。そんなの勉強に集中できなくなるし、さすがに辛すぎる。

エージェントが言うには2パターンだった。

ひとつは、リスクを背負って、超都心の3次募集にかける。
この場合、倍率は2次募集よりも苛酷になるそうだ。
また、3次募集したら行きたい病院を事前に見つけておくことはできないらしい。
定員が空いていても3次募集をしない病院もあるので、過去の募集事例は何も参考にならないと言っていた。

ふたつ目は、希望エリアを広げること。
エリア以外で譲れない条件を選び、それを元に病院を探したほうが、可能性があるとの事だった。エリアを妥協できれば、条件にあいそうな病院はいくつか思い当たるらしい。

4月からは、彼女と同棲を始める予定を伝えていたため、彼女と話し合うようアドバイスをもらった。3次募集にするなら、4月直前まで住む場所を決められなくなるし、エリアを広げるにも彼女がついてくるのか、同棲を延期するのか、など考えることが多いですよ。と言われ、自分ひとりのことではなくなっていることに初めて気が付いた。

即答できる話ではなくなったため、相談を保留にしてもらった。
アンマッチになったこと、ばつが悪くてちゃんと説明していなかったけど、覚悟を決めて彼女と話すことにした。

話し合った結果、思いのほかあっさり決まった。
アンマッチになったことを言えなかったことには少し怒られたが、励ましてくれた。

そして、付いていくから都心にはこだわらなくても、どこでもいいと言ってもらえた。
それよりは、3月中に引っ越しが終わるように準備の時間が欲しいと希望をいわれたので、年内には病院を決めることにした。

あんなに都心にこだわっていたのは、僕の方だったのかもしれない。

新しい視点での病院探し

改めて、エリア縛りを外して、エージェントに病院を紹介してもらうことにした。
エリア縛りをなくしたことで、何をこだわりたいのか、改めて聞かれた。
彼女にどこでもいいと言ってもらえたから、エリアは全国にした。
その代わりに、糖内が強くて、彼女と2人で暮らしやすいところがいいと希望した。

基幹病院として糖内が強い病院は、もうそれなりに2次募集の応募が来ているらしく、メインでプログラムを運営する基幹病院には糖内はないけど、2年目からの連携病院でしっかり学べる所をいくつか紹介してもらった。

焦って応募した2週間前の反省も活かし、しっかり病院のHPを読み込んだ。
自分としても悪くないと思えた2病院に決めた。宮城県の2次救急と、福島県の3次救急だ。
なんで働きたいのかざっくりとロジックもできた。

…よし、電話をしよう。
何度かけても、やっぱり応募の問い合わせは緊張する。電話は苦手だ。

2病院とも、問い合わせに丁寧に対応をしてもらえたので安心した。
すぐに面接の調整をしてもらえて、スムーズに予約が取れた。
病院見学も行ったことがない病院なので不安は残るが、相談したら受験の日に同時に見学させてもらえるそうだ。穴があくほど、観察させてもらおう。

今度こそ病院を決めるつもりで、心して準備を進めることにした。

見学、そして内定へ

やれるだけのことはやった。。。

面接もそれなりには受け答え出来たと思う。
初めて行く病院で、気になることはいろいろあるが、研修が始まってから後悔をしないためにも、病院見学では細かく質問をさせてもらった。

研修医1年目の方が、コメディカルの方と仲が良さそうにしていたのが印象的だった。
ドクターに質問をしても、嫌な顔をせず細かく答えてくれて、研修のイメージがわいた。
指導医にも怖い先生はいないなら安心だ。

研修後にどんな進路に進むのか、将来像についても確認した。
「2年後はこうなっている」ってモデルケースを聞けたのもポイントが高い。
年間の救急搬送件数が多くて、救急外来では一晩での診療件数が多少多めかもしれないが、幅広いコモンディジーズの診断ができて勉強になるからアリだな。

院内のWi-Fiも、問題なくアクセスできるそうだ。
病棟や外来で調べ物をしたり、自分の Evernote や Anki、Onenote メモを見るときに困る病院があると聞いていたから、確認できてよかった。

給与も、都心で考えていたのとは比べられない金額に驚いた。
これなら1LDKより大きい家に住めるかもしれない。思わずニヤリと笑みがこぼれた。
学会の参加費が全額出るなら、地方に行っても困ることはないな。
たくさんある気になっていたポイントがクリアになったことで、初めてこの地に住んで働く自分が想像できた。地方も悪くない。

数日待って、病院から連絡が来た。無事に内定だ。

うんうん、分かってたって。
実は面接も手ごたえがあったんだ。

何気なく当たり前感を醸し出そうとしたけど、やっぱだめだ。嬉しい!!



やったーーーーーーー!!!

今は12月上旬。
卒試の時期に恵まれていたとはいえ、ここまで長かった。
家は病院に近ければどこだってかまわない。家探しはもう彼女に任せ、僕は国試に備えることにした。ここで国試に落ちたらシャレにならないからね。

今振り返ってみて

始めはどうなることかと、頭を抱えたマッチングだった。
まさか自分がアンマッチになるとは思ってもいなかった。
何もわからないまま申し込んだ病院では、不採用だった。
もう自分はダメなんだと諦めそうにも正直なった。そんなこと彼女には言えないけどね。

でも研修を始めて半年経った今、思うことは「この病院に来てよかった」って事だ。

ここは人がみんな優しい。
同期同士がギスギスすることもない。
無駄な雑用で深夜になることも、もちろんない。
学びたい分だけ、自分の意欲の分だけ頑張れる、そんな環境だ。たまに都心が懐かしいくらいだ。

そして何より収入に余裕がある。
同期には大きな声では言えないけど、軽く東京の倍はもらえている。

6年生の春~夏に必死だった僕に言ってやりたい。
都心にこだわる必要はないんだぞって。

しっかり家に帰れる生活をしていることで、彼女との関係も良好だ。
何もわからなかった時に、メックの無料相談を見つけて本当によかった。
無事に病院が決まった報告をしたら、一緒に喜んでくれたのはいい思い出だ。
聞いた話によると、3年目からの専門研修病院を探すのも手伝ってくれるらしい。

思い描いたドクター像に近づくため、またメックに相談しよう。
そう心に決めた経験だった。

あ、忘れてたけど、彼女の転職もメックに頼んだけど、だめだったよ。
看護師は対象外だってさ。

– 完 –

マッチングLINE登録のご案内
マッチングLINE公式アカウントが出来ました!

配信内容「病院見学、説明会情報」「週1回、エリア毎のオススメ病院情報の紹介」「過去のマッチング相談者のQ&A」など、マッチングスケジュールや試験情報、各学年の時期に合わせて役立つ情報をお届けします。登録しておくことで、必要なマッチング情報が自動的に収集できます!

友だち追加