専攻医インタビュー

【埼玉/埼玉石心会病院→内科(循環器)専攻医インタビュー】研修医時代からセカンドでカテーテルを磨ける!フォローのもと充実したCCU当直を経験

救急搬送の受け入れ年間約1万件・応需率99%!チーム一丸で「断らない医療」を実現

私がお答えします

【 西野 開(にしの かい) 医師 】
出身地:神奈川県
卒業大学:獨協医科大学医学部
2022年 埼玉石心会病院 初期研修
2024年 埼玉石心会病院 内科(循環器)専攻医

「1年でこんなに成長できるのか」
病院見学で先輩研修医の技術と場慣れに驚愕

埼玉石心会病院を選んだ理由は?初期研修後に他院を検討した?

── 初期研修から埼玉石心会病院にいらっしゃいますね。マッチング当時、病院探しで大切にしていたことを教えてください

西野医師: 「実践的な経験ができる病院」。マッチングの病院探しでは、手技だったり、救急車の受け入れ台数だったり、そのあたりにこだわっていたように記憶しています。そうなると研修医が少数で、その分経験機会が多くなる市中病院かなと。そんなふうに考えていました。

── マッチング前にはいくつくらいの病院を見学しましたか

西野医師: さいたま赤十字病院など、埼玉県内の病院をいくつか見学しました。

── 埼玉県はご出身や母校と他県ですが、なぜ興味を持ったのでしょうか

西野医師: 出身の獨協医科大学の所在地は栃木県。「大学時代よりは地元に近づきたいな」との思いがありましたね。関東圏で探していたら、次第に「埼玉県は住みやすそう」と感じるようになったのです。それで埼玉県を回っていたのですが、最終的には県というよりは病院から決めた形です。それくらい当院は私の希望に合っていました。

── 埼玉石心会病院を見学してどのように感じましたか

西野医師: もともと循環器志望だったこともあって、循環器内科を見学しました。私が循環器に興味があることを知った先輩方は、「研修医でもカテーテルをセカンドで常習できるよ」と教えてくれました。そのときのことが、今も記憶に残っています。
また、先輩研修医の救急対応の手際の良さや場慣れにも驚きました。「1年でこんなに成長できる病院なのか。カテーテルと救急対応を先輩みたいにしっかりできるようになりたい」と考えていたら、ありがたいことに当院とご縁があった形です。

── 研修医から専攻医に上がる際は、他院を検討しましたか

西野医師: 「1度、大学病院も見ておこう」ということで東京医科歯科大学病院を見に行きました。

── 研修医時代は市中病院希望とのお話でしたが、専門研修では大学病院も見学なされたのですね。心境の変化があってのことでしょうか

西野医師: 実は医学生のころから、不整脈の分野に興味があり、アブレーションの件数が多く不整脈の研究も多くされている大学病院にも見学に行かせていただきましたが、初期研修を通して虚血分野にも興味が出てきて、またより若手の活躍の場があると感じた当院の専門研修を受けることに決めました。

── なぜ循環器内科に興味を持ったのでしょうか

西野医師: 大学4、5年生のころのこと。循環器内科を見る機会がありました。そこには、心臓が止まるか、止まらないかの切迫した医療がありました。それ以来、循環器内科に医師としてのやりがいを感じています。

── 循環器内科を含めた、内科全体の専攻医の同期は何名いるのでしょうか

西野医師: 内科専攻医の同期は私を含めて3名。3名のうち1名は専攻医から入職してきた当院1年目。私ともう1名は、研修医から残った形です。ちなみに研修医から残った同期の専攻医が、外科系にも2名います。余談ですが、研修医の同期は10名でした。現在も4名残っている状況ですね。

── 埼玉石心会病院は救急科、循環器内科、消化器内科、腎臓内科、神経内科、糖尿病内科があって、他の内科系の疾患は総合診療科が診る体制ですよね

西野医師: はい。呼吸器系など、当院診療科にない疾患は総合診療科で対応しています。ただ、あれもこれも総合診療科というわけではなく、負担がかかりすぎないよう他科でカバーしあっています。例えば、循環器的な疾患も併せ持つ患者さんだと、われわれも入って一緒に対応しています。

── 立場が研修医から専攻医になって、どのような点が大きく変わったように思いますか

西野医師: やはり責任感ですね。研修医時代は「手技だけに集中していいよ」という環境を用意してくれていましたが、専攻医となって主治医としての責任が加わりました。今まで以上に患者さんの情報を細かく、念入りにチェックするようになったと思います。何か変化があれば自分でいち早く気づき、対応するようにしています。

循環器内科専門研修プログラム内容は?症例は多い?

── 専攻医1年目の現在、受け持ち患者数は何人ほどでしょうか

西野医師: 時期にもよりますが、10人前後です。そこに他科の併診が数人入ってくるような状況です。

── カテーテルやPCIなどの手技の経験数はいかがでしょうか

西野医師: 研修医時代から、PCIをするための基礎を積み上げていました。現在、専攻医1年目の夏ですが、現在までに40件程度のPCIを経験できています。

── 外来は週何日ほど入っていますか

西野医師: 金曜日の半日だけです。退院後のフォローのみではありますが、循環器内科の専門外来を持っています。

── 循環器内科でよく相談している病院はありますか

西野医師: あくまで私の印象の範囲ですが、循環器内科では埼玉医科大学国際医療センターに相談することが多いですね。

カテーテル室で手技を行う西野先生。

── 循環器内科の救急当番があると聞きました。詳しく教えてください

西野医師: 当院では、救急車やウォークインの初療は救急科の担当となっています。ただし、循環器系の患者さんは当科の救急当番が対応。具体的な仕事内容としては、救急科からのコンサル、直接紹介があった患者さんの対応など。救急患者さんの初療でも、確実に循環器系の疾患とわかっていたら、救急科ではなく当科の救急当番が初療を受け持っています。

── 循環器内科以外の診療科を回る予定はありますか

西野医師: 循環器以外を回る予定はありません。ただ、J-OSLERの症例が足りなくなる可能性はゼロではないので、そのときはそのときで考えたいですね。

── 外部研修はどちらで受ける予定でしょう

西野医師: 専攻医2年目となる来夏、外部研修を受ける予定です。2年上の先輩から良かったと聞いている埼玉医科大学国際医療センターや今年から新しく外部研修に加わった新久喜総合病院にも興味を持っています。

── 研究日はありますか

西野医師: 専攻医に研究日はありません。

指導体制と職場の雰囲気は?

── 上級医、指導医の先生方の指導体制はどのようになっていますか

西野医師: 専攻医ごとの担当指導医などは決まっていません。何か困ったことがあれば、内容によって聞く先生を変えています。例えば、虚血関係の患者さんの相談は虚血に強い先生。同様にアブレーションだったらアブレーションに長けた先生といった具合です。いろいろな持ち味の先生方が10名ほどいます。どの先生も非常に距離感が近く、いつでも聞けます。なので、困りごとによって、質問する先生を選ぶような形です。

院内では定期的に合同ファンレンスが行われる。

── 循環器内科の雰囲気はいかがでしょうか

西野医師: 入職前にイメージしていた循環器内科とは、いい意味で雰囲気が違いました。想像以上にフランク。面倒見もよくて、いろいろ気にかけてくれています。私が困る前から先回りして、「大丈夫?」と聞いてくれるので非常に働きやすい環境です。

── 先輩方に相談しやすいでしょうか

西野医師: 面倒見がいい先輩ばかりです。退勤後にみんなで食事をすることもありますね。

── コメディカルの方との距離感や雰囲気はいかがでしょうか

西野医師: カテーテルをよく行うので、CE(臨床工学技士)さん、放射線技師さんとはよく会話しています。当院は救急が強いので、救急救命士さんと話す機会も多いですね。

── 循環器内科に先輩の専攻医は何名いるのでしょうか

西野医師: 2年上の先輩が1名います。当院と同系列の川崎幸病院の循環器内科専攻医が1名います。こちらの専攻医は1年先輩で、今期1年だけ当院で学ぶようですね。

── 院内、同系列、県内などの勉強会はありますか

西野医師: ありません。

── 専攻医1年目から研修医の指導はあるのでしょうか

西野医師: はい。循環器内科にローテーション中の研修医を指導しています。現在は1名の研修医を担当。指導にあたり、最初に「何か学びたいことはある?」と希望を聞いています。手技を積極的に磨きたい研修医であれば、病棟勤務をほどほどにして、カテーテルに集中できるよう調整してあげます。当院は研修医でも、さまざまな手技を学べます。手技を伸ばしたい研修医には、できるだけこの環境の恩恵を受けられるよう配慮しています。

── 循環器内科に医局、学閥はありますか

西野医師: いいえ。医局に入る必要も、学閥の雰囲気を感じることもありません。

1日のスケジュールは?当直は月何回?

── 1日の勤務スケジュールを教えてください

西野医師: 循環器の救急当番を受け持つ金曜日の流れを紹介します。

7:30 病院到着、カルテチェック
8:00 カンファレンス
8:40 救急当番、予定カテーテル
12:00 昼食
13:00 循環器内科・専門外来(退院後のフォローのみの予約外来)
16:00 病棟業務
17:00 退勤

病院最上階のレストラン。外にはテラスもあって、天気がいい日は富士山も見える。

西野医師: 救急当番の日は、なるべく予定カテーテルを入れないようにしています。やむを得ずカテーテルが入ったときは午前中に救急のPHSを持ちつつ治療にあたります。

―― 退勤時間はいかがでしょうか

西野医師: 順調にいけば17時台に退勤できます。夕方に興味深い手技があると、「私もカテーテル室に入れてください」と自らお願いして残ることもあります。

―― 当直は月に何回ありますか

西野医師: だいたい月4回です。そのうち1回は土日の当直となります。

── 当直明けの退勤時間はいかがでしょうか

西野医師: 基本的には「午前中に帰っていいよ」という雰囲気ですが、余力がある日は午後も少しだけ残ります。当直明けに早く帰りたい日は、問題なく帰れています。

── 循環器内科の当直はCCUに入るのでしょうか

西野医師: はい。当院にはCCUがあります。希望する循環器内科の専攻医は、CCU当直に入ることができます。CCU当直では、循環器内科の病棟対応、救急科からのコンサルなどを受けます。

── CCU当直ではどのような症例が多いでしょうか

西野医師: 虚血性心疾患が多いのではないでしょうか。先輩は一人でCCU当直に入っていますが、私はまだ専攻医1年目ということもあって、先輩医師と2名以上でCCU当直にあたります。困ったことがあればいつでも聞けるので、心強いですね。

オンコール・休日の回数は?病院周辺は過ごしやすい?

── 夜間オンコールはありますか

西野医師: 勤務時間外のオンコールはありません。夜間は当直が対応しています。

── 土日出勤について詳細を教えてください

西野医師: 土曜日午前中は通常通り勤務しています。土日の当直に関しては、日当直として1日出勤として扱われます。なお、日当直は月に1回のペースで回ってきます。

── 休日はどのように過ごしていますか

西野医師: 研修医と仲がいいので、たまに食事に行っています。

── 周辺の生活環境としてはいかがでしょうか

西野医師: 私自身、神奈川県出身。大学も栃木県だったのですが、わりとすぐに生活には慣れました。車があれば便利は便利ですが、車を持っていない先生もいます。狭山市駅から西武新宿線の特急が出ていて、新宿駅まで乗り換えなしで行けます。近くにはアウトレットもあって、買い物もしやすい立地ですよ。

埼玉石心会病院の魅力と長所

── PCIは定期的に行うのでしょうか

西野医師: 専攻医となってまだ4カ月余りですが、PCIの件数は40件、週数回のペースで受け持っています。現状、指導してくれる先生のスケジュールに私が合わせています。今の時点では曜日など定期的に決まっていません。

── マイトラクリップ、ペースメーカー、アブレーションの経験はありますか

西野医師: マイトラクリップは第2助手として入ることもあります。ペースメーカー、アブレーションは未経験です。

■埼玉石心会病院 内科専攻医3年間の経験症例の目標

  第1術者 第2術者
CAG 200件 200件
PCI 100件 200件
PM植え込み 50件 20件

※ICD、TEE、ABL、EVT、SHDも経験可能。

── 書類整理など事務仕事に苦労する若手の先生も多いと思いますが、いかがでしょうか

西野医師: 私は性格上、溜めてしまいがちです(笑)。紹介患者さんがそれなりに入る病院なので、お返事を書くなど、そういった書類仕事は多いかもしれません。しかしそれも慣れだと思います。当直日の待機時間を有効活用すれば、十分に対応できる量です。慣れるまでは少し時間を取られるかもしれませんが。

── 座学の時間は取れていますか

西野医師: 私は病院に残って勉強することがあります。日中はかなり忙しいので、勉強する時間は取れないのですが、夜は勉強できる環境が整えられています。

── 専門研修プログラムを通してあらためて感じた埼玉石心会病院の長所はどこでしょうか

西野医師: 経験を積めるところが魅力ですね。救急車の受け入れ台数が多く、そのおかげで循環器内科でもコンサル症例数に事欠きません。この環境でしっかり手技を磨けるのが最大の魅力だと思います。 また、心臓血管外科との結束が強いのも当院の特長ですね。心臓血管センターと一体となって、「ハートチーム」をつくってあらゆる心臓血管疾患に対応しています。これも当院、当科の持ち味です。

心臓血管センターのハートチームのみなさん。

── J-OSLERの進捗はいかがでしょうか

西野医師: まだ取り掛かったばかりなので、なんともというところでしょうか。ただ、初期研修の症例が使えますし、内科専門研修プログラムを修了した先輩もたくさんいます。先輩に相談しながら進める予定です。

── 専門研修プログラム修了後の展望を教えてください

西野医師: まだ明確には決まっていません。現在は救急、虚血の経験で申し分ない経験を積ませてもらっているので、しばらくはそちらを重点的に学びたいところです。もともとは不整脈に興味があったので、プログラム修了後は勉強できる環境に行くことも検討中です。

── 最後に埼玉県石心会病院を検討している後輩に向けてアドバイスをお願いします

西野医師: 一人で任せていただくところがいいですね。かなり早い段階で患者さんのこと、全身管理、カテーテル、そういったことを任せてもらえます。早くから任せてもらい、自分主体で追い込んで勉強ができます。非常に濃くて有意義な時間を過ごせています。まずは当院を見学してその環境を体感してもらいたいですね。

―― 西野医師、ありがとうございました。

専攻医・シニアレジデント研修時の処遇

内科募集人員
4名
勤務時間(定時)
平日 8:30~17:00
土曜 8:30~12:30
当直
週1回、原則病棟当直(月2~4回)。
翌日明け休みあり
給与
専攻医1年次:
月給 634,040円/年収 8,326,560円
専攻医2年次:
月給 787,380円/年収 10,209,320円
専攻医3年次:
月給 802,230円/年収 10,417,220円

手当:日当直手当を別途支給。
賞与:年2回(夏季・冬季)。
※月給は当院社宅規定による賃料補助制度を利用した場合の金額。
※年収は上記月給に賞与を加えた金額。

 

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