専攻医インタビュー

【神奈川/けいゆう病院→内科(糖尿病)専攻医インタビュー】ハイパー病院ってホント?

みなとみらい駅からアクセス良好!横浜ベイエリアにある410床・2次救急病院

私がお答えします

【 矢野 諒人(やの あきと) 医師 】
出身地:宮崎県
卒業大学:宮崎大学医学部
横浜市立大学附属市民総合医療センター 初期研修
けいゆう病院 内科専門研修プログラム(サブスペシャルティ糖尿病) 専攻医2年目

連携病院は15病院以上!都心の超人気エリアもローテ可能!

けいゆう病院に決めた理由は? なぜ内科専攻医に?

── 初期研修から神奈川にいらっしゃるのですね。出身の宮崎を離れた理由を教えてください

矢野医師: 「もっと広い世界を見たい」。初期研修のマッチングは、そんな思いで関東を中心に病院を探しました。結果、横浜市立大学附属市民総合医療センターを選んだのですが、理由は診療科が充実していたから。さまざまな科を知ってから、将来進むべき道を検討しようと思ったのです。

── 内科の専攻医に決めたのはいつでしょうか

矢野医師: たしか、初期研修2年目5月ごろに決めたと思います。
外科系、内科系、マイナー科をローテして、「自分に合っているのは内科」との結論にいたりました。

── サブスペシャルティを糖尿病に決めたのはいつのことでしょうか

矢野医師: 当院で内科専攻医になってからです。専攻医1年目夏に糖尿病内科を回ってしっくりきて、糖尿病をサブスペに選びました。

── けいゆう病院入職後、サブスペを糖尿病に決めたということでしょうか

矢野医師: はい。当院内科専門研修プログラムは、入職後にサブスペを決めたり、変更したりと、柔軟さがあります。

── 病院見学は他にも行きましたか

矢野医師: はい。専攻医になる際、診療科を絞きれていませんでした。なので、大学病院は必然的に候補から外れました。立地面の条件として、初期研修を受けた神奈川県を希望。そうなると候補はぐっと絞られます。当院のほか、神奈川県立足柄上病院、聖隷横浜病院など4病院ほど見学。神奈川ではありませんが、当院同様プログラムが柔軟な東京医療センターも見に行きましたよ。

── けいゆう病院を選んだ理由を教えてください

矢野医師: 東京医療センターはものすごく教育的でいい病院でした。近くに大きな公園があって環境がよく、アクセス面も渋谷や代官山が近くて働きやすそうでした。しかし同じく教育熱心でありながら、立地面でも横浜となじみがあったので、最終的には当院を選びました。

吹き抜けガラス張りの院内。外の明るい日差しが降り注ぐ

専門研修プログラムの魅力は?ローテでデューティーはある?

── 専攻医1年目でローテした科を教えてください

矢野医師: 消化器内科、循環器内科、呼吸器内科、脳神経内科、血液内科、糖尿病内分泌内科、腎臓内科です。これら全てがデューティーで、3ヵ月ごとに切り替わる形でした。

── 回り方はどのように決まるのでしょうか

矢野医師: 専攻医の人数で変わるので、年度ごとに違います。私の世代の話をすると、内科専攻医が6名いたので、ペアを組んで3組に分かれました。ペアの医師と一緒に1年かけて全科回り切りました。私は次の表のペア2の回り方でした。

■内科専攻医のローテイメージ

ペア   専攻医 専攻 4~7
8~11
12~3
1 A けいゆう 消化器 呼吸・腎臓 循環・神経 消・血液・内分泌
B けいゆう 消化器 呼吸・腎臓 循環・神経 消・血液・内分泌
2 C けいゆう 内分泌 循環・神経 消・血液・内分泌 呼吸・腎臓
D 連携病院 内分泌 循環・神経 消・血液・内分泌 呼吸・腎臓
3 E けいゆう 血液 消・血液・内分泌 呼吸・腎臓 循環・神経
D 連携施設 循環器 消・血液・内分泌 呼吸・腎臓 循環・神経

ABCDEF6名が3ペアに分かれてローテした

── 専攻医で1年ローテしてみた感想はいかがでしょうか

矢野医師: それぞれの科のことを、3ヵ月ずつ集中して学ぶことができました。この研修方法は、大学病院にはあまりないと思います。私のようにローテしつつサブスペを決めたい医師にとって、うってつけのプログラムではないでしょうか。

── 2年目の現在は糖尿病がメインでしょうか

矢野医師: はい。現在は糖尿病内分泌内科に入り、糖尿病をメインにしています。1年目のときにもの足りず、もっと学びたいと思った脳神経内科と腎臓内科も引き続き入っています。

── 脳神経内科と腎臓内科も並行して学ぼうと思った理由を教えてください

矢野医師: いずれの科も糖尿病と関わりが深い症例に触れられ、自分のためになると思ったからです。

外来は一人?救急外来もある?

── 外来は担当しているのでしょか

矢野医師: はい。週2コマ担当しています。1つは水曜日午前の糖尿病外来。もう1つは月曜日の総合内科外来です。この2コマで多種の症例に触れています。

── 糖尿病外来は一人で入っているのでしょうか

矢野医師: はい。以前いらっしゃった先生の引継ぎなので、初診の患者さんはほとんどいません。引き継いだ患者さんは15~20人います。

── 糖尿病外来を受け持つことに不安はありませんでしたか

矢野医師: サポート体制が充実しているので、不安はありません。サポートの一つとして、外来前日までに先輩医師と予習ができます。この予習で外来予約の患者さんの状態や、治療方針をチェックしてもらえます。外来当日は一人で受け持つものの、部長と二診制になっています。イレギュラーなことがあったら隣で診察している部長に直接聞けます。

── 日中に救急外来の担当はありますか

矢野医師: はい。通常は水曜日が救急外来の日になっています。しかし私は糖尿病外来担当日が水曜日なので、救急外来には入っていません。

── カテーテルなどの手技は学んでいますか

矢野医師: 腎臓内科でシャントを作るときに助手に入ったり、脳神経内科で髄液検査をしたりします。

── けいゆう病院糖尿病内分泌内科の症例の特徴はいかがでしょうか

矢野医師: 私個人の感覚として、60代未満の若い世代が多い印象です。横浜という場所柄、健康診断で引っかかり、それを機に通院するサラリーマンの方がたくさんいます。
また、当院は産婦人科が有名で分娩件数は神奈川県内でも屈指です。その関係で、妊娠糖尿病と診断されて当科と関わり始める患者さんもわりといます。

── 地域のクリニックから紹介はありますか

矢野医師: はい。当院近くのクリニックから紹介されることもしばしばです。がんや白内障のオペ前の検査で、ヘモグロビンA1cが高くて併診をお願いされることもよくあります。

── 急性期患者さんが糖尿病だった場合、どのような担当分けで診療しますか

矢野医師: 例えば、救急車で急性心筋梗塞の患者さんが糖尿病だとわかるとします。その場合、循環器専門の先生から相談を受けた当科の医師がそのまま担当になります。一般的な言い方だと、ダブル主治医制のような形ですね。

指導体制は?内科の雰囲気は?

── 糖尿病内分泌科の指導スタイルはいかがでしょうか

矢野医師: 診療にあたりながら学ぶOJTスタイルです。まず主治医として患者さんを受け持ち、先輩医師にサポートしてもらいます。例えば教育入院では、入院前に治療方針についてカンファレンスがあります。治療が始まったら、ことあるごとにフィードバックしてくれます。

── 矢野先生がサブスペ糖尿病を決めたのは専攻医1年目でしたが、出遅れを感じた点はありましたか

矢野医師: 出遅れやつまずきはなかったのですが、併診は今でも不安なときがあります。併診はいつもいきなり依頼されますから。糖尿病が専門だと、他科との併診はある種の宿命なので、早く慣れたいところです。

── 糖尿病内分泌科の雰囲気はいかがでしょうか

矢野医師: 内科は誰でもすごく話しやすくて、なんでも聞けます。困ったことがあったら、近場にいる先生を捕まえて相談しています。

先輩医師と相談から雑談まで、医局は何でも気軽に話せる雰囲気

── 出身大学の傾向や学閥などはいかがでしょうか

矢野医師: 慶應義塾大学の関連病院なので、慶應出身の先生が多いですよ。しかし出身大学による差や、特有の学閥の雰囲気などは感じません。

1日のスケジュールは?

矢野医師: 糖尿病外来に入る水曜日の流れを紹介します。

水曜日の1日の動き
8:10 出勤、回診
9:00~12:30 糖尿病外来
12:30~13:30 昼食
13:30~18:00 病棟管理、他科併診対応
18:00 退勤

科内では定期的にカンファレンスをしている

── 土曜日、日曜日の出勤はありますか

矢野医師: 日曜日は休日で出勤はありません。第2、4土曜日のいずれかは半日勤務となっています。いずれかだけでいいので、実質は月1度土曜日半日出勤ですね。

―― 土曜日は病棟管理でしょうか

矢野医師: 基本的には病棟管理がメインです。総合内科外来もありますが、各科持ち回りで担当を決めているので、担当するのは年2回ほどと少ないです。

20代、30代の若手医師が活躍している

当直は月に何回?研究日はある?

―― 当直は救急外来でしょうか。それとも病棟管理がメインでしょうか

矢野医師: 専攻医1年目は救急外来のみです。2年目は月1回が病棟メインになって、あとは救急外来です。3年目は半々と聞いています。

── 当直の救急外来でファーストタッチもしますか

矢野医師: はい。初期研修医と一緒にファーストタッチをしています。

── 当直中の緊急内視鏡、カテーテルはどのように対応しますか

矢野医師: 消化器内科、循環器内科の先生にオンコールで対応をお願いしています。

── 当直明けは何時に退勤していますか

矢野医師: 私は仕事が終わっていれば、11:00には退勤します。遅くても、昼には帰っています。

── オンコールはありますか

矢野医師: 糖尿病サブスペの専攻医は、オンコールがほとんどありません。ただし、他科は別です。私自身、循環器内科を回っていたときはオンコールが組み込まれていました。

── 患者さんが急変してもオンコールはないのでしょうか

矢野医師: 病棟当直の先生が対応するので、呼ばれることはほぼありません。予期しない急変、明らかに今後の治療方針に関わるような急変だと連絡は来ますが、実際のところほとんど呼ばれていません。

病院周辺の環境とワークライフバランスは? アルバイトは?

── 病院周辺の環境はいかがでしょうか

矢野医師: 横浜ベイエリアにあって、景観やアクセスに優れています。とてもいい環境で気に入っています。私自身、病院近辺に住んでいますが、衣食住で困ることはありません。

けいゆう病院から見える眺望

── ワークライフバランスはいかがでしょうか

矢野医師: 若手であろうと、無駄に遅くまで残らせない雰囲気です。仕事が片付いたらサッと帰れるので、自分の時間をしっかりと持てます。アクセス面も優れていて、車がなくてもどこでも通いやすいので、休みの日の息抜きもしっかりできます。

── 病院周辺は物価もそれなりだと思いますが家賃などいかがでしょうか

矢野医師: 横浜は神奈川でも家賃が高い方だと思いますが、家賃補助が出るので当院近辺に住めますよ。

── アルバイトはできますか

矢野医師: 当院では認められていません。

けいゆう病院と内科専門研修プログラムの魅力は?

── どのような医師がけいゆう病院内科専門研修プログラムに向いていると思いますか

矢野医師: 当院の内科専門研修の一番のメリットは、柔軟性の高さだと思います。循環器内科や呼吸器内科など専門を決めず、まず内科に入職して回ってみて、じっくり将来について考えられます。このようなプログラムは他院ではあまりないと思います。私も初期研修のときに内科をローテしたものの、専攻医1年目に再度回ると印象がずいぶん変わりましたよ。

── けいゆう病院にハイパーな印象を持っている先生も多いと思いますが、実際働いてみていかがでしょうか

矢野医師: 昔はハイパーだったようですね。しかし私の入職時には仕組みが、大きく変わっていたので、今はハイパー病院ではないですよ。以前の内科はローテ関係なく、科ごとの患者さんを横断的に受け持つようになっていたそうです。しかし今はローテ通りで、診療科を横断するような受け持ち方はしません。回っている科が担当する患者さんのみを受け持っているので、昔のような無理はありません。

── けいゆう病院は警察病院になると思いますが、何か違いはありますか

矢野医師: 警察の関係者さんが検診でよくいらっしゃいます。被疑者の診察依頼もありますが、特別何か意識することはないですよ。

外部研修の予定は? 今後の展望は?

── 専攻医3年目の外部研修はもうどこに行くか決まりましたか

矢野医師: 慶應義塾大学病院に行く予定です。

── 慶應義塾大学病院を選んだ理由を教えてください

矢野医師: 将来的に糖尿病と合わせ、内分泌代謝のサブスペを取ることを検討しています。内分泌代謝の症例を市中病院で集めるのはなかなか難しいので、症例集めと勉強のために慶應義塾大学病院を選びました。

── 連携病院は何院ほどあるのでしょうか

矢野医師: 連携病院として公開されているのは、慶應義塾大学病院、東京医療センター、東京都済生会中央病院、北里大学病院、聖マリアンナ医科大学病院など15病院ほどあります。事務の担当者さんが非常に優秀で、他にも希望を伝えれば行けるように調整してくれます。

── 将来の展望を教えてください

矢野医師: 個人的な希望を言えば、採用の話をいただければ専攻医3年目以降もぜひ残りたいと思っています。自分の専門が糖尿病に決まったので、入局も考えています。当院に残るか。または入局か。今も迷っているような状況です。

―― 矢野医師、ありがとうございました。

専攻医・シニアレジデント研修時の処遇

内科募集人員
6名
勤務時間(定時)
平日8:30~17:15
土曜8:30~12:30
当直
4回/月
給与
3年目:900万円
4年目:990万円
5年目:1100万円

 

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